「STOP TPP!! 市民アクション」とは?
「STOP TPP!! 市民アクション」は、TPP反対で一致する市民団体、NGO、農業団体、労働組合、消費者団体、医療団体などが集まり構成された運動です。4月25日に開催された「STOP TPP! 1万人キャンドル集会」には、主催団体の一つ「4.25 TPP反対市民アクション実行委員会」として企画、運営に携わりました。
その火を絶やすことなく国内ネットワークを張りめぐらせ、同時に海外との連携を進め、引き続き“STOP TPP!!”を訴えて活動していきます。
<お問い合わせ>
STOP TPP!! 市民アクション
〒273-0033 千葉県船橋市本郷町677-1 西船プレジオ704号
TEL&FAX:047-702-8312
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twitter:https://twitter.com/#!/StopTPPaction
< 三橋貴明氏のコラムより >
返信削除皆様、大変、お待たせいたしました。
三橋貴明「畢生の問題作」である、「亡国の農協改革 ──日本の食料安保の解体を許すな」が、本日、発売になります。無事に刊行できて、本当に良かったです。
ちなみに、畢生とは、「生涯」という意味になります。
何度も予告いたしました通り、本書はすでに「全ての国会議員」に送付されています。
正直、本書を普通に刊行できるとは思っていませんでした。何しろ、わたくしが「おはよう寺ちゃん活動中」で、
「内容が内容だけに、結構、用心しています」
と語った翌日、毎日新聞の「一面」で「政治資金:自民・山田俊男氏団体「脱法パーティー」5億円 補助金受給、JA系が購入」という記事が載ったのです。「違法パーティ」ならわかりますが、「脱法パーティ」とは何なのでしょうか? といいますか、「違法」ではないパーティの記事を、一面に載せる毎日新聞って・・・。
要するに、反・農協改革潰しの一環だったのでしょうが、「そこまでやるか・・・」と、思ってしまいました。というわけで、本書刊行までは用心に用心を重ねた生活を送って参りました。
農協改革関連の一連の法改正は、すでに成立してしまいましたが、まだ政省令の作業が残っています。今のところ、政省令も容赦なく「日本の食糧安全保障を壊す」形で行われそうな状況です。
最悪の未来を提示しておきましょうか。
今回の農協改革で、農協の理事の過半数が「経営者」となり、全農(全国農業協同組合連合会)の株式会社化に賛成する単位農協が増えていきます(全農の組合員は単位農協)。最終的に、五年後か十年後に全農が株式会社化され、譲渡制限も撤廃。結果、カーギルか中国のCOFCOに全農が買収され、我が国の食料流通の根幹が「外資化」する、と。
単位農協は単位農協で、金融部門(農林中金とJA共済)について「代理店」の道を選択する農協が出現(今回の法改正で可能となりました)。というわけで、日本の農協の基本スタイルである「総合農協」が崩壊。
また、農地法と農業委員会法が改正されたため、農業と無関係な外資系企業(GSとか、中国のファンドとか)までもが、農地を所有する農業生産法人「株式会社」に49.9%まで出資可能となります。事実上、我が国は外資が農地を持てる国になるのです。
まさに、革命です。
しかも、農地を商用地等に転用する許可を出す農業委員会の農業委員が、これまでの公選制(大抵は地元の農家が選ばれました)から、首長による任命制に変わります。農地を持った外資(あるいは日本の投資企業)は、首長が恣意的に選んだ農業委員たちの許可を得て、農地を商業地や工業地、住宅地に転用していくことが可能となります。
すなわち、農地を利用した「不動産ビジネス」が盛んになります。当たり前ですが、農地が転用されれば、我が国の食料自給力は急落していきます。
そして、次の法改正で准組合員の利用が規制され、農林中金やJA共済が株式会社化される。日本の総合農協方式は完全に崩壊し、しかも赤字の農協が増えていき、最終的には「農協解体」が実現することになります。
もっとも、単に国内の法改正のみで「農協解体」を実現した場合、さらなる法改正で元に戻される可能性があります。だからこそ、TPPという国際協定で縛りをかけるのです。
ちなみに、韓国は農協改革と米韓FTAが同時並行的に進み、農協が複数の株式会社に解体され、しかも米韓FTAという国際協定により「元に戻せない」という状況に至りました。我が国は、農協解体について「韓国の後を追っている」というわけでございます。
珍しく、韓国が先行しているぜ! ヒャッ!ハーッ!!! という感じです。
上記の詳しい話は、「亡国の農協改革 ──日本の食料安保の解体を許すな 」に書きましたが、問題はなぜこの種のラディカルな「構造改革」が、いとも簡単に通ってしまったのか、という点になります。自民党の国会議員や、農林水産省の官僚たちは何をやっていたのでしょうか。
もちろん、本書ではその「答え」についても書きました。
本書を刊行したことにより、またぞろ、
「三橋は農協という既得権益の手先と化した」
云々の批判が殺到することになるでしょう。残念ながら、わたくしは農協から頼まれて本書を書いたわけでもなければ、おカネをもらって書いたわけでもありません。無論、農協系の講演依頼はありますが、全体の5%未満です。といいますか、三橋はいかなる団体の依頼であろうとも、講演を断ることはまずありません。以前は民主党系はお断りしていましたが(2012年末まで)、最近は頼まれれば引き受けています。
などと書くと、
「三橋は民主党の手先と化した!」
などと、頭が悪い連中が言ってくるわけですが、しつこいですがわたくしは自民党員です。別に、自民党に頼まれようが、民主党に頼まれようが、宗教系団体に頼まれようが、建設会社に頼まれようが、農協に頼まれようが、経済団体に頼まれようが、講演は引き受けますし(仕事だから)、基本的に同じ話しかしません。
というか、わたくしが年に何回、講演をしていると思うのですか? 200回ですよ。その内の一回が民主党系だったとして、「三橋は民主党の・・・」などとやるなど、普通に頭のネジが十本ばかし外れていると思います。
まあ、三橋を批判できれば何でも構わないのでしょうが、批判しても構わないので、本書「亡国の農協改革 ──日本の食料安保の解体を許すな 」はきちんと読んで下さい。そして、安倍政権の農協改革により、日本の食糧安全保障が危機に瀕しているという現実を知ってください。
事実を知った上で、論評してください。本書を読みもしないで批判する人は、基本的に「人間の屑」認定させて頂きますので、ご承知おき下さいませ。何しろ、本書は三橋貴明「畢生の問題作」なのです。
わたくしが人生を賭けて書いた一冊なのです。せめて、読んだ上で批判してくださるよう、心よりお願い申し上げます。
「亡国の農協改革」
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