2015年8月2日日曜日

「大筋合意には至らなかった」TPP閣僚会合で市民訪問団より現地レポート

「大筋合意」が見送られたTPP閣僚会合で、現地入りしている市民訪問団より、速報が入ってきました。 以下は現地の活動報告と印象の報告となります(現地時間7月31日夜)。

【7月28〜30日】
1,市民団体が記者会見を開催
・日本、豪州、米国で開催。日本の「TPP交渉差止・違憲訴訟の会」より、山田正彦幹事長と三雲崇正弁護士が「違憲訴訟とTPPの影響」を話す。
・日本からの市民訪問団が通訳、司会、ビラ撒きなどを行う。

2,地元団体の抗議行動に参加
・閣僚会合前の砂浜で7月29日、地元団体の抗議行動に参加する。
・山田正彦氏がスピーチ。

3,政府説明会
・日本政府が30日、説明会を開催する。
・「もっとも重要な時期にもかかわらず、これまでの説明会の中で最も短時間で全く『無内容』なものでした」と訪問団よりコメント。

4,共同記者会見&報告会(主催:自民党議員団と業界団体)
・「正体見えたり!」の現実があらわれる。
・31日午後4時からの共同記者会見と日本の“自民党議員団、業界団体主催”の報告会が開催される。

1)共同記者会見
・印刷された閣僚共同声明は、その場では新聞記者にも配布されなかった。
・後でUSTRのウェッブサイトには掲載された。
・日本語訳は夕方の日本人向け記者会見と業界団体向け報告で配布された。
・「これは今までなかった異常な対応です」と市民訪問団より。
・部屋外のモニターでメデイア以外の市民訪問団も様子を見て聞くことが出来た。
・閣僚は国名を明かさないまま。しかし実際はその国か分かるように触れられたため、その国の閣僚の苦虫をかみつぶしたような顔とが印象的。みな疲れた顔。

2)記者会見の内容
・「大筋合意には至らなかった」と明言した。
・その上で、米国議会や日本の秋の国会日程も考え、「8月中にもう一度閣僚会合を開催して合意に持って行く」とも明言した。
・ルールの大半は着地点が見えた。問題は知財、特に生物製剤のデータ保護期間と物品の市場アクセスだった。
・一口で言うと、TPP交渉の大詰めで話す内容ではなく、「TPP交渉を始める“キックオフ”のような内容に終始しました」と市民訪問団。

3)あきれた業界向けの説明会
・これでは米国との交渉に勝てる訳がないと思えるような内容。
・米国の業界は、最大限の要求を突き付け、政府を後ろから押し、前から引っ張っている。
・しかし、日本の業界(ビジネスグル―プの業界)は、まず自民党のセットした会合に喜んで参加し、すでにこれからは「大筋合意とその後の財政対策を期待」する流れに乗ってしまっている。
・JA全中と製糖業界が小さな声で「国益遵守」を言っただけで、全体の流れは、「大筋合意を前進させよう」「しかしその後は業界を支えるための財政対策だけはしっかりして欲しい」というものだった。

5,総体的に
・「分かり切ったことですが」との断りのあと、市民訪問団より以下のコメント。
・「すでにTPPは地域の経済の新たな方向を目指すものでもなく、覇権と個別利害がぶつかっている」。
・「大国のエゴと“小国のささやかな愚痴”の矛盾が浮かび上がるものだ」。
・「米国のTPA法案審議の過程と、特に最終段階のTPP交渉で誰の目にも明確に見える姿を晒してしまった」。
・「今こそそれに代わる、あるいは対峙する、“人々にとってのあるべき地域・国際関係”をこそ考え直し作ることが喫緊の課題になっていることを感じさせられました」。

以上

【メディア報道/参考記事】
TPP大筋合意至らず 米通商代表「交渉継続」(NHK)
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150801/k10010174851000.html
TPP閣僚声明 全文(NHK)
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150801/k10010175031000.html
■TPP、土壇場でNZの攻勢 「自由貿易」強気に主張(朝日新聞)
http://www.asahi.com/articles/ASH81547FH81ULFA00D.html
■NZ譲らずTPP合意見送り、打開へ日米加連携(読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/economy/20150801-OYT1T50150.html?from=ycont_top_txt
■焦点:TPP漂流なら日米に痛手、8月末が合意ラストチャンス(ロイター)
http://jp.reuters.com/article/2015/08/01/tpp-analysis-idJPKCN0Q631L20150801
■TPP閣僚会合、大筋合意見送り-乳製品や自動車でなお溝(ブルームバーグ)
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NSE2IW6JTSE901.html 

【関連・参考写真】※現地の限られた撮影環境からの写真となっていることを承知ください
地元での抗議行動






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