2012年6月29日金曜日

サンディエゴTPP交渉で市民団体が情報公開を求めるアクションを展開

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7月2日からサンディエゴで開催されるTPP全体会合において、市民団体側が配布するチラシを入手しました。内容は情報開示を求めるもので、秘密裏に交渉を進めていることに対するメッセージです。

主催団体のひとつAFL-CIO(米国労働総同盟産別会議)はパブリックシチズンらとともに情報公開を求めてきました。昨年末から今年1月にかけて米国で募集されたTPPパブリックコメント(意見募集)では、TPPに対して「態度不明」と賛否は示さなかったものの、「交渉中のTPP協定は未知の点が多く、労働者に与える影響等について見解を示すことは困難」との意見を出し、米国国内でも情報が回っていないことを指摘していました。

先の記事「いま、TPP交渉の進捗状況は?USTR米通商代表部の説明会の模様を入手!」( http://bit.ly/LCrfuq )では、今後の交渉の日程に関する市民団体の質問に対し、USTRは「日程の公表はしない」と明言しています。交渉が秘密裏に進められる中で、米国では引き続き情報公開に向けたアクションを展開していく模様です。

2012年6月28日木曜日

いま、TPP交渉の進捗状況は?USTR米通商代表部の説明会の模様を入手!

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ピーター・メイバードック(2012.3.13 「緊急市民国際シンポ
やっぱりTPPでは生きられない!」にて)


7月2日から開始される第14回TPP交渉全体会合に向けて、交渉を担当する米通商代表部(USTR)が市民団体へ説明会を開いた。日本の反TPP運動がAPECホノルル以来コンタクトをとっている米国「パブリックシチズン」からその模様を入手し、「STOP TPP!! 市民アクション」と「TPPに反対する人々の運動」の翻訳グループが日本語訳した。質疑のコーナーでは、3月に来日したピーター・メイバードック氏(パブリックシチズン)も発言しています。(翻訳:近藤康男)

☆ ★ ☆


6月19日に行われたUSTR米国通商代表部による
市民団体への説明会概要
(パブリックシチズンSteven Knievel氏まとめ)


【USTRからの出席】
Weisel氏及び環境、国有企業、投資、知的財産権、越境サ-ビス、労働、メキシコ・カナダ対応責任者

【Weisel氏からの説明】
(東南アジア・太平洋地域担当通商代表補兼TPP主席交渉官)

・ダラス(第13回会場)の全体会合では、これまでの全体会合以上に大きな進展を図ることが出来た。
・多くの分野(章)で重要な進展があった。
・APECが開催されたロシアのカザンでのTPP交渉参加国の貿易担当相会合で、これまでの進展とこれからの行程表について議論した。
・サン・ディエゴ(第14回会場)ではダラス同様の進展を期待している。
〇これまでの全体会合で意見の対立した案件について妥協点を協議してきた。
〇いくつかの分野(章)で結論を出し、あるいは重要な進展を実現することを期待している。

・カナダとの事前協議を完了しつつある(結論は出されていない)。
(※注:その後P9各国によるカナダの交渉参加支持が発表された)
・TPA大統領貿易促進権限法に基づく米議会に対するメキシコの交渉参加に関する90日間の協議についてはまだ発動されていない。
(※注:いわゆるファスト・トラックで、02年ブッシュ政権で成立、07年7月1日に失効)
〇発動後連邦政府による公示がなされ、意見提出の要請と日程が通知されるはず。(Knievel氏:議会の公聴会のことと思われるがハッキリそう説明された訳ではない)
・新たな交渉参加国に関するTPP交渉参加国における国内手続きが完了するまでは、(カナダ、メキシコは)サン・ディエゴ全体会合へのオブザ-バ-出席も、草稿の入手も認められない。
・サン・ディエゴでレセプションが開催されるかどうかは未定。
〇というのも、これまでの米国での全体会合におけるレセプションは産業界によって主催されているが、今回まだその申し出はなく、USG(米国政府か?)には経費負担能力がない。
・テ-ブル席での接触の機会と利害関係者によるプレゼンテ-ションはあるだろう。

<質疑>

──テ-ブル席での接触の機会とプレゼンは同時並行的になるのか?(Knievel氏)
〇最終的にはまだ決まっていない(7月2日11~14時と思われる)
〇日程はきつく、各国交渉官の予算も限られている。
〇利害関係者のための日程を割くのは容易ではない。交渉をその日のために中断する訳にも行かない。

──何故TPA大統領貿易促進権限法による90日間に従っているのか?TPAに基づいているのなら、その法律は既に失効しているではないか?(Maybarduk氏)

〇USTRはそれに拘束されている訳ではない、ただ議会と意味ある協議をすることが最善の方法と思われるからである。

──90日後にはカナダは、例えば独自提案をするなど現在の9ヶ国と同様の特権を持つことが出来るのか?(KEIのCox氏)

〇Weisel氏うなづく。

──どの分野(章)が最も最終段階まで進展しているのか?我々市民団体が日程を組むためにも交渉の日程を教えて欲しい?(SierraクラブのIlana氏))

〇日程を公表することはしない。関係者からの個別分野(章)の日程についての質問にはは担当者から応えることになっている。(メ-ルアドレスはUSTRのサイトに載っている)
〇サン・ディエゴでどの分野(章)が終了する可能性があるのかについて情報の更新はするつもり。重要関心分野は多分終わらないだろう。しかし内容的に短い分野(章)については終わることもあり得よう。

──漏えいした投資分野(章)に関する質問に対して、担当のDaniel Bahar氏は以下のように述べた。

〇漏えいしたテキストの信憑性についてコメントは出来ない。
〇どのような情報漏えいについても重要な秘密保持違反であり深刻に捉えている。
〇投資分野(章)に関しては我々は特に透明性を確保してきた。何百時間も掛けて議会関」係者や今日ここにいる皆さんと意見交換をしてきた。
〇相互投資協定のひな型はオンラインで見ることができ、交渉にあたっての政府の優先的立場も示されている。
〇NGOや産業界から不充分という批判をもらっているが、我々は適切なバランスを確保しようと努めている。
〇投資家を守ることも重要だし、政府の環境保護規制権限を守ることなども同様に重要である。
〇不適合措置(条約不適合な国内措置など)と投資については重要な進展を見せているが、投資は、Weisel氏が先に言及したサン・ディエゴでまとまる可能性のある分野(章)ではない。
〇投資についの交渉は、サン・ディエゴでの日程全体を通して行うことになるだろう。

★ 会場から、オ-ストラリアは依然ISDSに反対の立場なのか質問がありBahar氏は以下のように応えた。

〇オ-ストラリアの立場についてコメントは出来ない。
〇USTRは全ての関係国に適用される、保護措置を伴うバランスの取れたISDSが投資分野(章)における重要な要素と考えている。

★ 会場から:国内法廷を活用することで、ISDSを必要としない国はあるのか?USTRとして、そのように信頼し得ると考えられる国はあるのか?

〇我々はISDSは重要と考えている。これから打席に立とうとする選手と同じチームから審判が出てくるような状況は望むものではない。(つまり、多分政府が一方の当事者になるだろうし、訴えられた政府に都合の良い裁定者が裁定をするような状況は望ましくないと考えるだろう)

★ 更に質問:米国の裁判所はいつも、米国政府が当事者である裁判を扱っているではないか?

〇通常の国内法廷で裁判をするという選択はあり得るだろう。しかし公平な裁定を得るため投資家が国際仲裁という選択を持つことは重要である。
〇USTRは、投資家が国内での仲裁を選択したら、ISDSにおいて国際仲裁に行くことができないような分岐点はあるべきでないと考えている。
〇USTRは、公正な国際仲裁を必要と感じたとしても既に将来その機会を得ることが出来ないことを承知しているが故に、好ましい国内法廷に行くことを思いとどまるようなことになるので、一度選択したら変えられないような仕組みは好ましくないと考えている。

──カナダとメキシコの知的財産権保護法のどの部分が異なるのか判断するために両国の法律を再検討したことはあるのか?(Maybardok氏)

Weisel氏:
〇全ての分野(章)に渡り、両国の法律とTPPの目標とするところと違いを一つ一つ分析した。
〇米国は両国と議論をし、両国がTPPの宿願とするところに合致しようと願っているか確認をした。全ての分野(章)について具体的な議論をした。

──更にMaybarduk氏:両国は何か具体的な約束をしたのか?

〇Weisel氏:両国から準備が出来ているとの確証を得た段階で、2国間協議を実施した。

──米国の目的に対する保証あるいは言葉での表明はTPPに合意したということか?(PKのGriffin氏)

〇Weisel:米国は米国の狙いについて話をしたが、他の国が他のどんな確証を得たのかは承知していない。
〇我々は結論を事前交渉している訳ではない。(更にMaybarduk氏が追求した結果、彼女は、具体的な約束は何も得ていないと述べた。)

──米国の知的財産権の実態はチリ、ペル-、メキシコとかなり異なっている。米国はどのような水準を知的財産権保護に関して確保したいのか?(チリの市民団体のCerda氏)

〇Weisel:米国は、最低限これまでのFTAで到達した最高水準の内容を求めている。
〇知的財産権保護の問題は現在活発に議論されているところである。
〇Probir:著作権に関してUSTRが求めているものを洞察するには、チリやペル-とのFTAを見て欲しい。
〇Weisel:近いうちにUSTRのサイトに米国の目指すところの概略を掲載する。今日用意出来ていないのはその積もりがなかった訳ではない。更に個別問題や少人数の会合についての情報が必要であれば、USTR広報担当に連絡をとって欲しい。

(2012年6月25日  翻訳:近藤康男)


+ + 以下、原文 + +

6/19 USTR TPP Briefing for Civil Society

USTR in attendance: Weisel, & heads on environment, SOEs, investment, IP, cross-border services, labor, Mexico & Canada

Weisel
•We made more progress in Dallas than any other rounds to date
•Moved many chapters ahead in a significant way
•Significant progress in market access
•@APEC in Kazan trade ministers discussed progress made so far and a roadmap going forward
•In San Diego – expect to make similar good progress as was made in Dallas
oHave been negotiating compromises on contentious issues between rounds
oExpect to be able to conclude some chapters and make significant progress on others
•Finalizing consultations with Canada (no decisions made)
•TPA 90 day period not yet triggered for Congressional consultation on USTR engaging Mexico in trade negotiations
oAfter period triggered, then there will be a Federal Register Notice and request for comments & a schedule for a hearing (SK: I believe a Congressional Hearing, but this was not made explicit)
•No observers will be allowed to participate in San Diego round; no access to text or negotiations until domestic procedures of current TPP members for admitting new countries to negotiations conclude
•Don’t yet know if there will be a reception in San Diego
oReason is that receptions at previous rounds in US have been hosted by industry , and they haven’t had a similar offer for this round; the USG can’t afford it
•Will have tables and stakeholder presentations

Q&A
•I asked if the tables and presentations will run concurrently
oNo final decision on scheduling (tables will be 11-2 on the 2nd)
oVery tight schedule, funds limit international negotiators’ travel arrangements
oDifficult to schedule stakeholder events – they can’t shut down negotiations for a day

•Peter Maybarduk asked about the 90 day period, and why this is being followed if it is part of the TPA which has expired
oUSTR not bound to do this, but it seemed like the best way to proceed for meaningful consultation with Congress
•Krista Cox (KEI) asked if after 90 days Canada would have all the privileges of the current 9 negotiating countries – would they be able to submit their own chapters, etc.
oWeisel nodded

•Ilana (Sierra Club) – Which chapters most ripe for conclusion? Schedule of negotiations to help civ. society make travel plans?
oWeisel: We won’t post a schedule. They will answer questions about specific chapter schedules from those concerned (ask Leah whose email is on USTR’s website)
oWill update what chapters may or will close in San Diego. Sensitive chapters probably won’t close, but will likely close some of the shorter chapters

•In response to a question regarding the leaked investment chapter, the investment negotiator Daniel Bahar stated:
oWe can’t comment on the authenticity of leaked text
oWe view any leaks as a “major security breach and take seriously”
oIn the area of investment we have been extremely transparent – spent hundreds of hours consulting with colleagues in Congress and colleagues in this room
oModel BIT published online shows the administration’s preferred negotiating position
oReceiving criticism from NGOs and from the business community saying that we haven’t gone far enough
•We’re trying to get the balance right
oIt’s important to protect investors & protect governments’ ability to regulate to protect the environment, etc.
oHave been making significant progress on non-conforming measures & investment chapter, but investment is not one of the chapters Weisel referred to earlier as possibly being completed in San Diego
oWill be holding investment chapter negotiations the entire time in San Diego

●someone in audience asked if Australia still held position of no ISDS for Australia. Bahar responded:
oCan’t comment on negotiation position of Australia on ISDS
oUSTR thinks a balanced ISDS system with safeguards that apply to all parties is an important component to investment chapter

Audience: Are there any countries that don’t need ISDS – that can use our own courts like everyone else? / Is there any country that USTR would trust to just use its courts rather than ISDS? Bahar:
oWe think ISDS is an important component, don’t want a situation where the referee is from the same team that is going to bat (explaining that governments may be a party in lawsuit and don’t want a situation where a government getting sued can use a friendly judge to rule in its favor)
oFollow up from same questioner: But US courts handle cases where the US govt is a party in the case all the time? Bahar:
•One option in ISDS is pursue suit in a regular domestic court, but it’s important that investors have an international arbitration option for receiving a fair hearing
•USTR doesn’t think there should be a fork in the road where if investors choose to have case in domestic court that they won’t be able to move to an international ISDS arbitration
•USTR thinks no fork is beneficial, because a fork in the road dissuades investors from using good domestic courts b/c they know that in the future that international arbitration option will no longer be available to them should they feel they need it for a fair hearing

Peter: Has there been a review of Canada and Mexico IP law to determine where their law differs? Weissel:
oGap analysis conducted compares point by point the US’s TPP goals with domestic laws of Canada & Mexico on all chapters
oUS has had discussions with Canada & Mexico to make sure they’re willing to meet ambitions of TPP – on all chapters there have been specific discussions
oPeter follow up: Have Canada & Mexico made any specific commitments? Weisel:
•Bilateral consultations concluded when the US received assurances that they are ready.
•Jodie Griffin of PK: Assurances on US objectives or on language already agreed to in TPP?
oWeisel: US talked about US objectives, don’t know what other assurances other countries received
o“We are not pre-negotiating an outcome”
•After further pressing from Peter – Barbara said no to having received any specific commitments
•Alberto Cerda (civ. society from Chile): US copyright regime is quite different than those in Chile, Peru & Mexico – What level of assurance did the US require on IP? Weisel:
oUS wants at least as high standard agreement as highest level of ambition reached with preivious FTAs
oIP issues are being actively discussed
oProbir: Look at Chile & Peru FTAs for insight to USTR objectives they are seeking on copyright
Weisel: US will be posting summaries of objectives on website soon – Not having them today is not due to lack of trying
oContact Christine (USTR public relations) for follow-up on specific issues/for smaller meetings
(Weisel氏)

2012年6月25日月曜日

世界の法律家100人以上がISD条項導入反対!


米国、オーストラリア、ニュージーランドなどの法律家ら100人以上が5月8日、TPP(環太平洋経済連携協定)に投資家・国家訴訟(ISD)条項を盛り込むことに反対する書簡を交渉参加国に送りました。

ISDは投資家が投資国の裁判所ではなく、第3の仲裁機関で紛争を解決できる制度です。先日発行された韓米FTAにも含まれ問題点が指摘されていました。

投資家と国家、その他の利害関係人の力の均衡を根本的に変えてしまう
この書簡では、「ISD条項」が関連各国の司法制度へ影響を及ぼし、法的紛争の公平な解決を危うくすると指摘しています。法的な視点からのTPP、ISD条項の問題点が見えてくる書簡をここに掲載します。(翻訳:猿田佐世)

▽ ▼ ▽

投資家国家間の紛争解決制度を拒否するよう求めるTPP交渉担当者への公開書簡

私たちはアジア・太平洋地域における学界、裁判所、弁護士会、立法、行政、ビジネス界、その他の分野に属する法律家です。私たちは、法律家として、現在進行中のTPPの交渉において検討されている投資と投資家国家間の紛争仲裁条項についての懸念を表明するためこの書簡をお送りします。

私たちはTPP全般については様々な考え方を有しています。しかし、私たちは、近年のいくつかのFTA条約および二国間投資協定(BIT)に含まれている海外投資家の保護や投資家国家仲裁制度を通じてのこれらの保護の履行について、TPPには同様の規定が設けられるべきではないという点について、一致した見解にあります。この制度の拡大は様々な関連各国の司法制度を脅かし、法的紛争の公平な解決を阻害するようなかたちで、投資家と国家、その他の利害関係人の力の均衡を根本的に変えてしまうと懸念するからです。

私たちは、オーストラリア政府が、TPPその他の将来の貿易協定における投資家国家間の紛争解決制度に従うことを望まないと述べたことに勇気づけられています。私たちはTPP交渉担当者に対し、オーストラリアだけでなく全ての国について投資家国家制度を除外するよう求めます。

私たちは法律家として、国籍を問わず全ての投資家が、政府との紛争も含め紛争の解決のために、公開・独立の司法制度へのアクセスが認められるべきであると考えています。私たちは、法の支配を強く支持します。私たちが上記の懸念を表明するのは、これらの文脈からです。

国際条約における投資家保護および投資家国家間の履行制度の表向きの目的は、国内司法制度が適切に機能していない国において、海外投資家の不動産や施設、備品などが政府から収用された際にこれら投資家に補償を得る手段を認めるべきというものでした。しかし、「(国際仲裁の)対象となる投資」の定義は不動産を大きく超える物となり、投資受入国の経済にその投資が貢献しているかどうかを問わず、広く、投機的な金融商品や、政府認可、政府調達、契約に基づく無形財産、知的財算、市場シェアなども含む物となっています。

と同時に、FTA条約の投資の章や二国間投資協定により認められる実質的な権利は大幅に拡張されてきており、また、国家に対して出された国際仲裁による裁定は、しばしば、投資協定の新しい文言を過度に拡張する解釈を含んでいます。これらの解釈の中のいくつかは、公的利益のために規制を設ける国家の主権に比べ、多国籍企業の財産や経済的利益の保護を優先するものです。

この制度下で出される裁定は、ますます、各受入国において憲法、法律や司法制度の下で国内の企業や投資家に認められている権利よりも、海外投資家に広範な権利を認めるようになってきています。いくつかの例においては、仲裁裁判は金銭的損害賠償の付与を超え、差止措置を認めてきました。この差止措置は法の激しい衝突を招いています。例えば、米国とエクアドル間の二国間投資協定の下でシェブロンがエクアドルに対して提起した事件において、近年の国際法廷の命令は、エクアドル政府に対し上訴審の判決の履行を停止するよう命じています。これは、憲法に基づく三権分立に反し、また米州人権条約により保護される権利の侵害でもあります。

これは、珍しい例ではありません。投資家の権利に対する侵害の可能性があるとして仲裁裁判の対象になると従前考えられていた政府行為の範囲には、NAFTA(北米自由貿易協定)の下で起こされたローウェン(Loewen)対アメリカ合衆国事件における管轄権についての200115日の決定が含まれています。この決定は、国内裁判所の機能や民事訴訟において現在有効である規則についても「(国際仲裁裁判の対象となる)措置」に含まれるとしています。仲裁裁判所は私契約に関する訴訟での陪審員の判断がNAFTAの投資家条項が適用される政府措置に当たると結論付けました。

また、投資家は法的救済の追及を少なくともまず受入国の国内裁判所においてすべきであるとする各国政府の決定を、投資家は最恵国待遇ルールを主張して迂回しようとしています。フィリップ・モリス・インターナショナル社の子会社は、ウルグアイとスイスの二ヵ国貿易協定に基づくある要件を逃れようとしています。同社はウルグアイの新しいタバコ包装法についての異議を唱え法廷で争おうとしていますが、その要件の下では、国際仲裁を提起する前に18カ月は国内裁判所を通じて争わねばならない、とされています。しかし、同社はそのような要件を伴わないウルグアイと第三国との間の二国間投資協定からの条項を主張し、その要件を回避しようとしているのです。
さらには、投資家国家間の紛争仲裁制度は、法律家が仲裁人と投資家の代理人との立場を順に入れ替わる制度となっており、これは、裁判官(仲裁人)の倫理として不適切なものです。この制度は、さらに、投資家でない訴訟当事者やその他の利害関係人が参加する権利を認めていません。また、透明性、一貫性、適正手続といった私たちの司法制度に共通する基本原理を満たしていません。現在の投資仲裁は、公正、独立なものではなく、また主権国家と私的な存在である投資家との間の紛争解決についてバランスを欠いたものです。

特に懸念されるのは、この制度が最後の拠り所としての選択肢とはなっておらず、この制度の利用が急激に増えているという点です。投資家国家間の権利履行制度を伴う二国間投資協定は1950年代から存在していましたが、1972年~2000年には、たったの約50件がそれにより解決されてきたのみでした。2000年以降、世界銀行の国際仲裁制度である国際紛争解決条約( ICSID)に基づく紛争のみでも173件の事件が解決に至っており、128件がさらに提訴されています。

大局的にこれを見てみると、1999年ころまでにはわずか69件が投資紛争解決国際センター(ICSID)に提訴されたにすぎなかったのですが、現在では、370件以上の事件が進行中であり、これは436%の増加率です。そしてこれは、投資紛争解決国際センター(ICSID)における投資家国家間の事件数のみに過ぎないのです。米国の結んだFTAと二ヵ国投資協定に基づくものだけで、投資家に対し計6.75億ドルが支払われてきており、そのうち70%は伝統的な政府徴用に対する異議申し立てではなく、政府の天然資源や環境政策に対する異議申し立てに関連するものです。タバコ会社もまた、「たばこの規制に関する世界保健機関枠組条約」下における義務の履行のために政府が制定したタバコ規制政策に異議を唱えるために、投資家国家間の紛争解決制度を利用しています。

現在の制度における国際仲裁の対象となる投資や政府行為の拡張的定義、国内法を超えた投資家への本質的な権利の拡張的付与、国内裁判制度を回避するための同制度の利用の増加、そして、仲裁制度に固有の構造的問題、以上は、法の支配や公平性を蝕むものです。

私たちは、だからこそ、TPPの交渉に関わる全ての政府に対し、投資家国家間の紛争解決メカニズムを拒否し、国内法手続きの重要性を改めて主張して、オーストラリアの例に倣うよう求めます。


※英語原文「AN OPEN LETTER TO NEGOTIATORS OF THE TRANS-PACIFIC PARTNERSHIP URGING THE REJECTION OF INVESTOR-STATE DISPUTE SETTLEMENT

2012年6月22日金曜日

6.21 STOP TPP!! 市民アクション・ケルシー来日イベント開催しました

【第一部:ジェーン・ケルシーさん講演】

 “We describe the TPP is an agreement by the 1% , for the 1%.”
「私たちはTPPをこう表現します。『1%による1%のための合意』と」

6月21日日比谷で行われたシンポジウム「私たちの未来は私たちが創る 地域で、世界で、STOP TPP!!」でジェーン・ケルシー教授(ニュージーランド・オークランド大学)は語りました。

 TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)への参加に関して、国内では与野党内でも、市民の間でも賛否それぞれの意見があります。ただひとつ言えることは、TPPは農業・漁業、医療、食の安全、医薬品、地域経済など、私たちの暮らしの隅々にまで影響を及ぼすということです。

 『異常な契約─TPPの仮面を剥ぐ』等の編著者で、TPP交渉をウォッチしてきたケルシー教授が明かすTPPの現状は一体どのようなものか。格差、貧困問題を中心に触れた講演&パネルディスカッションです。

<参考記事>
■TPP投資条項に関するリーク文書を米国パブリックシチズンが分析!
http://stoptppaction.blogspot.jp/2012/06/tpp.html

■世界の法律家100人以上がISD条項導入反対!
http://stoptppaction.blogspot.jp/2012/06/100isd.html


【第一部(後半):田代洋一さん講演】


【第二部:パネルディスカッション】


▼  ▽  関連文献  ▽  ▼

 

TPP投資条項に関するリーク文書を米国パブリックシチズンが分析!

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ローリー・ワラック(2012.3.13 「TPPに反対する運動を進めるための円卓会議」にて)

「反対派はありもしないことを口走って、危機感を煽っているいるだけだ」こんな推進派からの言葉が消える日が近くなってきた。

秘密裏に行われてきたTPP交渉の「投資」分野がリークされ、世界的な話題となっている。数十ページにも及ぶリーク文書の分析を、日本の反TPP運動がAPECホノルル以来コンタクトをとっている米国「パブリックシチズン」から入手し、「STOP TPP!! 市民アクション」と「TPPに反対する人々の運動」の翻訳グループが共同で日本語訳した。(翻訳:田所 剛、田中久雄 監修:廣内かおり)



☆ ★ ☆


ローリー・ワーラックとトッド・タッカー(パブリックシチズン世界貿易監視部門)
2012年6月13日
TPP投資条項に関する漏えい資料の分析
FR: Lori Wallach and Todd Tucker, Public Citizen’s Global Trade Watch
DT: Wednesday, June 13, 2012
RE: Public Interest Analysis of Leaked Trans-Pacific Partnership (TPP) Investment Text


2年以上にわたり極秘裏に行われてきたTPP(環太平洋経済連携協定)交渉だが、2012年6月12日、その投資の章が漏えいしウェブサイトhttp://tinyurl.com/TPPinvestmentに投稿された。 パブリックシチズンはこの資料が信頼に足るものであることを確認した。

After more than two years of negotiations under conditions of extreme secrecy, on June 12, 2012, a leaked copy of the investment chapter for the Trans-Pacific Partnership (TPP) trade agreement was posted at http://tinyurl.com/TPPinvestment. Public Citizen has verified that the text is authentic.

http://www.citizenstrade.org/ctc/wp-content/uploads/2012/06/tppinvestment.pdf

漏えいした資料は、報道機関や一般市民、議員の監視がないまま進められている「通商」交渉がいかに危険であるか、警告を発している。この資料によると、交渉担当者は外国投資家に拡大した新しい権利や特権を認める数多くの過激な条件や、裁判外の「投資家対国家間」仲裁裁判所を通じて民間企業の法律執行に合意したことが明らかになった。
The leaked text provides stark warnings about the dangers of “trade” negotiations occurring without press, public or policymaker oversight. It reveals that negotiators already have agreed to many radical terms granting expansive new rights and privileges for foreign investors and their private corporate enforcement through extra-judicial “investor-state” tribunals.

TPPは「通商」条約と位置付けられているが、自国で営業する外国企業に対して署名国の規制を制限し、国内企業以上に外国企業に権利を認めるものであることが、漏えい資料により理解できる。また漏えい資料は、外国の企業が国内の裁判所や法律を迂回し、外国の裁判機関(訳注:「外国の裁判機関」には国際的な仲裁裁判所を含むと考えられる)にTPP加盟国を直接訴えることができるツートラック・システムとなっていることを明らかにした。
 Although TPP has been branded as a “trade” agreement, the leaked text shows that TPP would limit how signatory countries may regulate foreign firms operating within their boundaries, with requirements to provide them greater rights than domestic firms. The leaked text reveals a two-track legal system, with foreign firms empowered to skirt domestic courts and laws to directly sue TPP governments in foreign tribunals. There they can demand compensation for domestic financial, health, environmental, land use laws and other laws they claim undermine their new TPP privileges.

また、TPP交渉に関わっているオーストラリア以外のすべての国は、訴訟により外国投資家に国家資産の無制限な支払いを命じる権利を持った外国の裁判機関の制度に従うことで合意していることも明らかになった。漏えい資料の<セクションB>で明らかになったように、これらの裁判機関は透明性や一貫性、TPP参加各国の国内法制度に共通する法的手続きの基準を満たしていない。
また、公正さや独立性がなく、主権国家と民間投資家間の紛争を解決するうえでバランスのとれた機関でもないだろう。たとえば、裁判官の倫理に反するような方法で、これらの裁判機関の人材は、投資家を擁護し政府を訴える企業弁護士と「裁判官」とを行き来する民間分野の弁護士が担っているのだ。
 The leak also reveals that all countries involved in TPP talks . except Australia . have agreed to submit to the jurisdiction of such foreign tribunals, which would be empowered to order payment of unlimited government Treasury funds to foreign investors over TPP claims. As revealed in Section B of the leaked text, these tribunals would not meet standards of transparency, consistency or due process common to TPP countries’ domestic legal systems or provide fair, independent or balanced venues for resolving disputes between sovereign nations and private investors. For instance, in a manner that would be unethical for judges, the tribunals would be staffed by private sector lawyers that rotate between acting as “judges” and as advocates for the investors suing the governments.

米国の交渉担当者のみが、この裁判外執行システムを拡大する道を模索している。これは外国の裁判機関を使い、政府調達、公益事業の契約履行、あるいは連邦政府所有の土地の天然資源の利権まで、外国投資家が結んでいる契約を執行させるためでもある。
(漏えい資料のうち、未合意の箇所は角かっこがついている。パブリックシチズンは各参加国が支持する様々な提案のリストを確認している)。
 U.S. negotiators are alone in seeking to expand this extra-judicial enforcement system to also allow the use of foreign tribunals to enforce contracts foreign investors may have with a government for government procurement or to operate utilities contracts and even for concessions related to natural resources on federal lands. (Text that is not yet agreed in the leaked text appears in square brackets and Public Citizen has seen a version of the text that lists which countries support various proposals.)

これまで、600人の米国企業を代表する公式なの(法人)アドバイザーがTPPの条文を閲覧し、米国の交渉担当者にアドバイスを与える特別な役割を与えられてきた。しかし、報道機関や一般市民、そして議員は、今回漏えいした資料により、提案されている合意文書のなかでも最も議論の多かった章に初めて触れることができたのである。
去る5月、貿易に関する上院金融小委員会委員長であり、TPPを管轄する連邦議会委員であるワイデン上院議員は、議員自身および彼のスタッフが交渉で提出されたTPP条文案の閲覧をも拒否されたことを受け、議員が条文を閲覧できるよう求める法案を提出した。
 While 600 official U.S. corporate advisors have access to TPP texts and have a special role in advising U.S. negotiators, for the public, press and policymakers, this leak provides the first access to one of the proposed agreement’s most controversial chapters. In May, Sen. Ron Wyden, the Chair of the Senate Finance Subcommittee on Trade .the U.S. congressional committee with jurisdiction over TPP submitted legislation requiring that access be provided to members of Congress and their staff after he and his staff were denied access to even the U.S. TPP text proposals submitted during negotiations.

おそらく、TPPは米国にとって最後の通商交渉となるだろう。というのは、これが締結されれば、TPPが新たな未来を拓くことになるからだ。つまり、後から加盟する他のどの国にも門戸が開かれるのである。TPPは加盟国の国民の公益に資する政策を軽視することなく、また外国企業に特権を与えずに、拡大する貿易による利益をもたらす新たな貿易協定のモデルに発展するチャンスなのだ。オバマ大統領は選挙運動中、公共の利益を守るように投資ルールを修正すると主張した。しかし残念ながら、パブリックシチズンがこの文書を分析したところ、現在のアメリカの立場には、オバマ候補がこの制度の脅威を”救済”すると約束した修正は反映されていない。
 The TPP may well be the last trade agreement that the U.S. negotiates. This is because the TPP, if completed, would have a new feature: it would be open for any other country to later join. TPP offered an opportunity to develop a new trade agreement model that could deliver the benefits of expanded trade without undermining signatory nations’ domestic public interest policies or establishing special privileges for foreign corporations. President Obama campaigned on fixing these investment rules to protect the public interest.1 Unfortunately, Public Citizen’s analysis of this text shows that the U.S. positions do not reflect the changes that candidate Obama pledged to Remedy this regime’s threats.

実際、今回漏えいした資料は、北米自由貿易協定(NAFTA)とそこから派生したNAFTA型の協定に見られる投資家の過度な特権をさらに助長するものであることを示している。これらの投資家の特権は、国民の健康、環境、民主的な政策策定をおびやかし、国内企業以上に海外企業を優遇するものとして、非難をあびている。NAFTA型の協定における投資家対国家間の紛争処理条項に基づき、有害廃棄物の投棄許可、材木伐採の規則、有害物質の禁止などをめぐって、政府から投資家に支払われた金額は3億5000万ドル以上に達するのだ。
現在、国内の環境、健康、運輸政策について投資家国家間の通商協定に訴えている係争中の事案も130億ドル超に及んでいる。そして、このような訴訟の脅威により、大切な国民の利益を守る主導権を繰り返し損なわれ、避けられた可能性のある損害に、国民をさらす結果となっている。しかし漏えいした資料からすると、TPP加盟国は外国投資家に数々の並外れた新しい特権を提供するよう自らを拘束することに合意している。一方、投資家に求める健康、労働そして環境に対する義務には合意をしていないのである。
 Indeed, the leaked text shows that TPP would expand on the extreme investor privileges found in the North American Free Trade Agreement (NAFTA) and subsequent NAFTA-style deals. These investor privileges have come under attack for threatening public health, the environment, democratic policymaking, and for favoring foreign firms over domestic firms. Over $350 million has been paid to investors by governments under the investor-state provisions in NAFTA-style pacts investor over toxic waste dump permits, logging rules, bans of toxic substances and more.2 Currently, there are over $13 billion in pending corporate “investor-state” trade pact attacks on domestic environmental, public health and transportation policy. And, mere threats of such cases have repeatedly resulted in countries dropping important public interest initiatives, exposing their populations to harm that could have been avoided. Yet the leaked text shows that while TPP countries have agreed to impose binding obligations on themselves to provide foreign investors an array of extraordinary new privileges, the TPP countries have not agreed to health, labor or environmental obligations to be required of investors.

このような国際的なルールが目指すのは、政府が投資家の工場や土地を没収したにも関わらず、国内の裁判制度が投資家に賠償しない場合、外国投資家が賠償を獲得する手段を提供することである。時間の経過とともに、ルールとその解釈は劇的に拡大されている。これは、漏えいした資料が露呈したとおり、TPPでより悪化する問題である。
 The goal of such international investment rules was ostensibly to provide a means for foreign investors to obtain compensation if a government expropriated their plant or land and the domestic court system did not provide for compensation. Over time, both the rules and their interpretation have been dramatically expanded . a problem that the leaked text shows that the TPP would exacerbate.

最後の手段としての選択肢というよりもむしろ、投資家対国家間紛争処理体制の企業の利用は急激に増加しつつある。たしかにそのような執行の仕組みを持つ投資条約は1950年代から存在している。しかし、漏えい資料によると、1999年までに世界銀行の投資分野を扱う機関とされる国際投資紛争調停センター(ICSID)に持ち込まれた訴訟件数はたったの69件だった。現在、ICSIDが扱う訴訟件数は累計で385件に増加し、この13年間で460%増加した。また、ICSIDはこのような訴訟を扱う唯一の機関である。米国の自由貿易協定(FTA)と二国間投資協定(BIT)のみでも、7億1900万ドルを超える賠償金が支払われている。うち70%が天然資源と環境政策に関するもので、従来の収用関連の訴訟ではない。
タバコ関連企業は、フィリップモリス社がオーストラリア政府を相手に起こした訴訟のように、この制度を利用してタバコ規制の政策と争っている。漏えい資料が実質的に変更されなければ、TPPは国民の利益に関わる投資家対国家間の訴訟リスクを大幅に増大させ、政府は新たな多額の財政負担に直面することになるだろう。
 Rather than being an option of last resort, corporations’ use of the investor-state regime is increasing exponentially. Investment treaties with such enforcement mechanisms have existed since the 1950s. Yet, by 1999, only 69 cases had ever been filed at the International Centre for the Settlement of Investment Disputes (ICSID) . the World Bank body listed as a venue for investor cases in the leaked text. Now ICSID’s cumulative case load is over 385 . an increase of 460 percent over the last 13 years. And ICSID is only one venue for such cases. Over $719 million has been paid out under U.S. Free Trade Agreements (FTAs) and Bilateral Investment Treaties (BITs) alone -70 percent which are from challenges to natural resource and environmental policies, not traditional expropriations. 
 Tobacco firms are using the regime to challenge tobacco control policies, including a case by Phillip Morris against Australia. Absent substantial changes to the leaked text, the TPP would greatly increase the risk of investor-state attacks on public interest policies and would expose governments to massive new financial liabilities.

米国とオーストラリア、ブルネイ、チリ、マレーシア、ニュージーランド、ペルー、シンガポール、ベトナムという環太平洋8か国の貿易担当官は現在、TPP交渉を今年中に締結させるため、非公開の集中協議をおこなっている。今回の分析は、TPPの投資の章に関する危険な草案の主要な問題点と、過去の米国の通商協定から何が変わり、何が変わっていないのかを調査するものである。
 Trade officials from the U.S. and eight Pacific Rim nations . Australia, Brunei, Chile, Malaysia, New Zealand, Peru, Singapore and Vietnam . are in intensive, closed-door negotiations to finish the TPP this year. This initial analysis explores the major problems with the alarming draft TPP investment chapter, and what has changed and what is the same relative to past U.S. trade deals.

<TPP文書で繰り返される、従来の米国通商協定における最悪の投資モデル>
The TPP text replicates the worst aspects of the old U.S. trade pact investment model:

漏えいしたTPPの投資の章には、悪影響のあるNAFTAの投資の章モデルを踏襲した(同等、またはほぼ同じ)条項が数多くみられる。こうした条項は、非常に極端な内容なので慣れていない人は、そこに書かれた記述の詳細や本来の意味を見逃してしまうかもしれない。そこで私たちは、読者が自ら条項を読み、検討できるように資料を解説することにした。再三、外国投資家に与えられている権利のいくつかは以下のとおり:
 There are many provisions in the leaked TPP investment chapter text that replicate (identically or almost so) the damaging NAFTA investment chapter model. These provisions are so extreme that many people unfamiliar with them tend to dismiss description of them or their implications. Thus, we provide a guided tour of the text so readers can review the provisions themselves. Among the rights granted to foreign investors that are showing a repeat performance:

●金融の安定化を促進する資本の規制およびその他のマクロ健全化の金融規制に対する異議申し立ての権利。(12.11条)
  過去の米国FTAと同様、漏えいしたTPP資料は政府に対し「対象となる投資に関連するすべての取り引きが、自由且つその地域の内外を問わず遅滞なく許可されること」を要求している。この条文は、IMFが国際的な金融危機を受けて「資本規制の使用に反対」という立場を撤回したにも関わらず、各国による資本規制や金融取引税の使用を禁じるものである。米国の下院議員であり、下院金融サービスおよび歳入委員会の有力メンバーであるバーニー・フランク議員(民主党、マサチューセッツ州)とサンダ―・レビン議員(民主党、ミシガン州)は、2012年5月オバマ政権に宛てた書簡のなかで、参加各国がこのような金融安定化の手段を確実に活用できるようにすることを要求し、この問題が解決されなければTPPを支持できないと訴えた。2012年2月には、コロンビア大学のジャグディッシュ・バグワッティ氏、元IMF高官でジョンホプキンス大学のオリビエ・ジーン氏、ピーターソン国際経済研究所のアーヴァインド・スブラマニアン氏らをはじめとする100名以上の著名な経済学者が署名。このような条文をTPPから削除するよう要求した。
この動きは2011年2月にオバマ政権に送られた書簡に続くものである。ノーベル賞受賞者のジョセフ・スティグリッツ氏、ハーバード大学経済学教授のリカルド・ハウスマン氏とダニ・ロドリック氏、ホゼ・アントニオ・オカンポ氏(元国連南米・カリビアン経済委員会長官でコロンビア政府の経済大臣)らを含む250人を超す経済学者が署名し、過去の米国FTAとBITは「通商相手国が資本規制を効果的に行う能力を極端に制限している」と指摘した。しかし、他の数カ国が金融安定化のための政策実施を守れる条項を提案したにもかかわらず、米国は過去のひな形を踏襲していることが、漏えいしたTPP資料から判明した。
 ●A right to challenge capital controls and other macro-prudential financial regulations that promote financial stability.(Article 12.11). Like past U.S. FTAs, the leaked TPP text requires that governments “shall permit all transfers relating to a covered investment to be made freely and without delay into and out of its territory.” This forbids countries from using capital controls or financial transaction taxes, even as the International Monetary Fund has reversed its opposition to the use of capital controls following the global financial crisis. U.S. Representatives Barney Frank (D-Mass.) and Sander Levin (D-Mich.) . respectively, the ranking members on the House Financial Services and Ways & Means Committees . demanded that the Obama administration ensure that countries maintain the ability to use such financial stability tools in a May 2012 letter to the Obama administration, which noted that they could not support a TPP unless this issue was addressed.A February 2012 letter signed by over one hundred prominent economists, including Jagdish Bhagwati of Columbia University and former IMF officials Olivier Jeanne of Johns Hopkins University and Arvind Subramanian of the for International Economics, demanded that such provisions be excluded from TPP. This followed on a January 2011 letter to the Obama administration signed by over 250 economists, including Nobel laureate Joseph Stiglitz, Harvard economics professors Ricardo Hausmann and Dani Rodrik, and Jose Antonio Ocampo (a former executive secretary of the UN Economic Commission on Latin America & the Caribbean and Colombian government economics minister), noting that past U.S. FTAs and BITS “strictly limit the ability of our trading partners to deploy capital controls.” Yet the TPP leaked text shows that the U.S. has not budged on the past template, while several other nations have proposed provisions that could safeguard policy space for financial stability measures.

●国内法が定義している「不動産」をはるかに超えた「投資」の定義により、一般的な国内政策が攻撃される可能性が増大している。
漏えい資料中の「投資」の定義によれば、外国の裁判機関において数多くの非差別的国内政策が攻撃されることになる。この国内政策には、健康、土地活用政策、政府調達の判断、規制の許可、知的財産権、デリバティブのような金融商品の規制、公益事業の運営契約などが含まれる。(12.2条)新たな権利と保護は、TPPが法的効力を発揮する前から存在する投資にまで及ぶことになる。
 ●An overreaching definition of “investment” that goes far beyond “real property” as defined under domestic law would expose wide swaths of common domestic policy to attack. The definition of “investment” in the leaked text would allow attacks on a vast array of nondiscriminatory domestic policies before foreign tribunals. This includes health and land use policies, government procurement decisions, regulatory permits, intellectual property rights, regulation of financial instruments such as derivatives, contracts to operate utilities and more (Article 12.2). The new rights and protections would extend to investments already existing before TPP would go into legal effect.

●「投資家」の全般的な定義と確固たる「利益否認」条項が欠如しているため、TPP非加盟国出身の企業は、TPPが外国投資家や民間投資家と国家間の執行体制のために確立した特権を模索することができるようになる。また、この文書では「投資家」のことを、協定で定められた定義と同様、投資を行う個人もしくは法人と定義している。(12.2条)
つまり、TPP署名国で法人化したTPP非加盟国の企業も含まれる。そこで、たとえばベトナムに拠点を置く中国政府所有の多くの企業のうち1社が米国に子会社を設立し、米国政府を相手に外国の裁判機関で損害賠償訴訟を起こすことができる。しかも、漏えい資料では「投資家」の定義のなかで、個人や法人がその当事国で実質的に事業活動をしている、もしくは受け入れ国で相当な金額の資本を費やしているかどうかを求めていない。このことは、過去の協定で深刻な問題をもたらしている。実際の投資活動を行っていない企業により、その国の政府が高額な外国の裁判手続きに巻き込まれることが起きたからだ。利益否認の文言について、過去の通商取引では、協定の当事国出身でない投資家は、取り引きの利益を否定されることがあるという条件が含まれている。表向きの目標は、多国籍企業による「ただ乗り」や「条約漁り」を防ぐことである。国籍の悪用に対抗するための境界線は、その投資家が当事国において「実質的な経済活動」を行っているか、またその企業がその協定の署名国以外の投資家に所有もしくは管理されているか否かである。しかしながら、このような「利益否認」の条文も特に厳しいわけではなく、たとえ1人または2人の担当者が当事国でちょっとした書類作業を行っているだけでも「実質的な事業活動」のに入るのである。このような低い基準がTPP文書に再び盛り込まれており、例えば中国やドイツの投資家が過剰な外国投資家保護を受け、私的な法の執行制度を利用するために、TPP参加国を経由して投資をおこなう道を開くことになる。
 ●Overreaching definition of “investor” and lack of robust “denial of benefits” provisions allow firms from non-TPP countries to exploit the extraordinary privileges TPP would establish for foreign investors and the private investor-state enforcement regime. The text also includes an overreaching definition of “investor” as a person or legal entity that makes an investment as defined in the pact (Article 12.2). 
 This includes firms from non-TPP countries that have incorporated in a TPP signatory country. Thus, for instance, one of the many Chinese state-owned corporations in Vietnam could set up subsidiaries in the U.S. and then sue the U.S. government in a foreign tribunal to demand compensation under this text. Additionally, the leaked text fails to require in the definition of “investor” that a person or entity have actual business activities or make a significant commitment of capital in the host country. This has proved to be a serious problem in past pacts, with firms that have made no real investment in a country dragging governments through costly foreign tribunal proceedings. With respect to the denial of benefits language, past trade deals include terms whereby an investor that is not native to a nation in the pact can be denied the benefits of the deal. The ostensible goal is to discourage “free riding” and “treaty shopping” by multinational firms. The thresholds to counter abusive nationality planning are whether an investor has “substantial business activities” in the claimed home nation, and whether it is owned or controlled by investors outside of the trade pact signatory countries. However, such “denial of benefits” terms are not particularly robust, since even having a staff person or two and a minor paper trail in the claimed home country can pass the “substantial business activities” threshold. These low thresholds are replicated in the TPP text, allowing Chinese or German investors (for instance) to channel investments through TPP nations in order to obtain the radical TPP foreign investor protections and access to the private enforcement regime.

●自国の裁判制度の外で政府を訴えるとして、国内投資家は利用できず、その国の憲法、法律、国内裁判手続きの権利や義務に拘束されない手続き上の権利(セクションB)。
国内法のもとで得られる権利よりも大きな権利を求めないかぎり、外国投資家が自国の裁判制度の外で申し立てをしようとする理由はない。さらに、TPP交渉国の多くはしっかりとした国内司法制度を有している。例えば、TPPの交渉国であるニュージーランド、オーストラリア、シンガポールは、汚職の管理および法の支配に関し、世界銀行から少なくとも米国と同レベルであると位置づけられている。しかし、左派右派を問わず憤るような方法で、漏えいしたTPP資料に含まれている私的な「投資家と国家」による執行システムは、国内の裁判所や法律を回避し、外国の裁判機関で政府を訴えられる権利を外国投資家および企業に与えている。自らの投資権利の毀損と将来の逸失利益に対する金銭的賠償を当該国の国庫に対し要求することができるのである。このことは、政府や国内企業に比べて外国企業に様々な方法で特権を与える、危険な司法制度のツートラック・システムを構築するものである。また、外国企業が外国の裁判機関を使って国庫を狙い、署名国に多額の負担を課すことにもなる。投資家から国家への申し立てが勃発することは、新たな懸念を生じさせる。TPP交渉国の元裁判官、法学者そしてその他著名な法律家たちは署名した書簡のなかで、次のように警告している。「最近の自由貿易協定(FTA)や二国間投資協定(BIT)、および投資家国家間の仲裁の執行に含まれている外国投資家保護の条項は、TPP に含められるべきではない。我々は、この制度が進展すれば、どれほど各国の司法制度が過小評価され、投資家と国家、その他関係者の力関係を司法上の紛争の公正な解決を損ねるようなやり方で根本から変化させてしまうかということを危惧し、この結論を導き出したものである。結論である」。
 ●Procedural rights that are not available to domestic investors to sue governments outside of national court systems, unconstrained by the rights and obligations of countries’ constitutions, laws and domestic court procedures (Section B). 
 There is simply no reason for foreign investors to pursue claims against a nation outside of that nation’s judicial system, unless it is in an attempt to obtain greater rights than those provided under national law. Moreover, many of the TPP partners have strong domestic legal systems. For example, TPP partners New Zealand, Australia and Singapore are all ranked by the World Bank as performing at least as well as the United States with regard to control of corruption and adherence to rule of law. Yet in a manner that would enrage right and left alike, the private “investor-state” enforcement system included in the leaked TPP text would empower foreign investors and corporations to skirt domestic courts and laws and sue governments in foreign tribunals. There, they can demand cash compensation from domestic treasuries over domestic policies that they claim undermine their new investor rights and expected future profits. This establishes an alarming two-track system of justice that privileges foreign corporations in myriad ways relative to governments or domestic businesses. It also exposes signatory countries to vast liabilities, as foreign firms use foreign tribunals to raid public treasuries. The explosion in investor-state attacks has produced rising concerns. A letter signed by former judges, law professors and other prominent lawyers from TPP nations warns: “the foreign investor protections included in some recent Free Trade Agreements (FTA) and Bilateral Investment Treaties (BIT) and their enforcement through Investor-State arbitration should not be replicated in the TPP. We base this conclusion on concerns about how the expansion of this regime threatens to undermine the justice systems in our various countries and fundamentally shift the balance of power between investors, states and other affected parties in a manner that undermines fair resolution of legal disputes.”

●外国に設置されているこの裁判機関は、民間企業を代表して国家を訴える法律家が「裁判官」の役を交代で務め、そのことにより利害の相反対立をもたらしている。漏えい資料には、民間分野の弁護士をそろえた世界銀行と国際連合の投資家仲裁裁判所に署名国が従う条項が含まれている。現在、投資家国家間の訴訟を扱う国際裁判所には市民に対する説明責任がなく、司法倫理基準や上告手段が欠如している。この制度において、(裁判官の倫理に反するような方法で、)これらの裁判機関の要員は、倫理に反するような方法で、投資家を擁護し政府を訴える企業弁護士と「裁判官」を行き来する民間分野の弁護士が担っている。訴訟を開始する企業は、裁判の場所を選択し、名簿のなかから裁判官を1名選出する。訴訟を受けた国家がもう1名を選出し、その2名で残りの1名を選出することになる(12.21条)
●The foreign tribunals would be staffed by private sector lawyers who rotate between acting as “judges” and representing corporations suing governments, posing major conflicts of interest. The leaked text includes provisions that submit signatory countries to the jurisdiction of both World Bank and United Nations investor arbitral tribunals staffed by private sector attorneys. The international tribunals that currently rule over investor-state claims lack public accountability, standard judicial ethics rules and appeals processes. In this system, private sector lawyers rotate between roles as “judges” in disputes brought by investors against governments and as advocates for investors against governments in a manner that would be unethical for judges. The corporation initiating a case chooses the venue and selects one of the “judges” from a roster. The defending country chooses another and those two select the third (12.21条).

●外国の海外に設置された裁判機関は、政府に対し無制限の賠償金を国庫から支払うよう命令する権限を与えられる。たとえ政府がこれらの裁判で勝訴したとしても、企業側の訴訟に対抗して国家政策の正当性を主張するために、政府は貴重な財源を無駄にすることになる。そして、納税者の税金が裁判のための多額の弁護士費用や訴訟費用を支払うために使われなければならないのである(12.28条)。
●Foreign tribunals empowered to order governments to pay unlimited cash compensation out of national treasuries. Even when governments win these cases, they waste scarce budgetary resources defending national policies against these corporate attacks, as taxpayer funds must be used to pay large hourly fees for the tribunals and legal costs (Article 12.28).

●国内、国外の企業に適用される新たな政策が、処遇方法においてついて外国投資家の「期待」を損なう場合、投資家は賠償を請求できる。これは、投資家の期待した将来の利益を減少させ(間接的収用についての12.12条)、あるいは、従前の政府に対応するなかで投資家が受けていた可能性のある規制当局の審査水準見込み(最低基準すなわちMSTについて12.6条)に反した政府の行為(たとえば新たな環境保全の法律)に対して、損害を請求する権利を含むものである。
しかし、漏えいされたTPP資料でも繰りかえされている文言をベースとした一連の危険なNAFTAの投資家対国家規定が策定されたのち、最近の米国FTAには付属文書が付け加えられた。その文言は、政府のどのような行為が「間接的収用」に該当すべきかを定義することを目的としている。この付属文書は、不十分なものとして批判されているものの(政府による規制政策のささいな変更を根拠にした異議申し立てがまだ許されている)、次のような有益な条項を含んでいた。「より明確にするため、投資家の期待が合理的かどうかは、関連分野における政府規制の特徴と範囲によってある程度決まる。たとえば、規制の厳しい分野のほうがそうでない分野よりも、規制が変更されないだろうという投資家の期待は合理的である、と認められる可能性は低い」。この文言は、漏えいされたTPPの投資に関する文書からは割愛されている。ただし、たとえこの条項が含まれたとしても、投資家対国家の裁判機関は、投資家保護の目的のために裁量権を保持することになる。
漏えい資料には、単に政府が一般に適用する規制政策を改善したというだけの理由で、政府から外国企業への支払いを命ずるものが含まれている。実際に、外国投資家に対して保証された最低待遇基準と、間接的収用に対する補償の権利に関するNAFTAの文言が含まれたことは、TPP参加の政府が議員や公益擁護団体(訳注:公益のために活動する非営利の団体)に対して、この協定は規制に関する主権を守るものだと確約したことと真っ向から矛盾している。TPPにこれらの条項が入ることにより、国内外の企業に適用される法律に投資家が異議を申し立てる機会が多くなり、また、投資家対国家の裁判機関は、政府に対し、そのような政策への異議申し立てをおこなう外国投資家に補償を命ずる広範な裁量権を手にすることになるだろう。
●Investors can demand compensation if new policies that apply to domestic and foreign firms alike undermine foreign investors’ “expectations” of how they should be treated. This includes a right to claim damages for government actions (such as new environmental laws) that reduce investors’ expected future profits (Article 12.12 on indirect expropriation) or that go against the expected level of regulatory scrutiny that an investor might have had when dealing with a previous government (Article 12.6 on minimum standard of treatment, or MST). 
 After a series of alarming NAFTA investor-state rulings based on language replicated in the leaked TPP text, an annex was added to recent U.S. FTAs with language aimed at defining what sorts of government action should be considered an “indirect expropriation.” This annex, which has been criticized as insufficient (given it would still allow challenges based on mere changes to governments’ regulatory policy), included a useful provision: “For greater certainty, whether an investor’s investment-backed expectations are reasonable depends in part on the nature and extent of governmental regulation in the relevant sector. For example, an investor’s expectations that regulations will not change are less likely to be reasonable in a heavily regulated sector than in a less heavily regulated sector.” 4 This is omitted in the leaked TPP investment text. However, even if this clause were included, investor-state tribunals would maintain enormous discretion under the investor protections included in the leaked text to order a government to pay a foreign investor merely because the government improved a regulatory policy of general application. Indeed, the inclusion of the NAFTA language on guaranteed minimum standard of treatment for foreign investors and the rights for compensation of indirect expropriation directly contradicts the assurances TPP governments have given to legislators and public interest advocates that the pact would safeguard regulatory sovereignty. In fact, inclusion of these terms in a TPP would provide abundant opportunities for investor challenges of laws applying to both domestic and foreign firms
and enormous discretion for investor-state tribunals to order governments to compensate foreign investors for challenges of such policies.


●間接的収用に対する補償を請求する権利として、国内で活動しているすべての企業が満たさなければならない規制に関連する費用を、外国投資家が政府に要求できるようになるという点がある。国内法や国際法においてはこれまで、収用補償に対する政府の支払い義務は、不動産の物理的な接収に適用されてきた。たとえば、政府が高速道路をつくるために家を収用するときのようなものである。漏えいTPP資料では、投資家に「間接的」収用(12.12条)への補償の請求権を与えている。
この間接的収用は外国投資の価値を単に減少させた規制やその他の政府の行為を意味すると解釈することができ、これまでもそう解釈されてきた。(米国)合衆国憲法の下では一般的に、「規制による収用」に対する補償は不動産に影響を及ぼす規制のみに適用されてきた。たとえば米国最高裁判所は、動産は、規制的収用の請求が通る根拠となる可能性は低いことを指摘している。動産の場合、政府は伝統的に商的取引を厳しく管理しており、(所有者は)新たな規制によって自分の財産の経済的価値が損なわれるかもしれない、という可能性に気付くべきである」としているのだ。しかも、投資協定の間接的収用条項は、政府による資産の取得が実際にあったかどうかとは関係なく、投資価値に対する政府措置の影響を根拠に補償を要求できると解釈されてきた。しかし支配的な国家慣習では、政府が資産を実際に取得したときのみ補償し、規制措置によって資産価値が目減りしたときではないということを前提に考えれば、間接的収用のこの解釈は、国家の一般的慣習を反映したものとして、正当化することはできない(収用に関し、過去の協定に対してTPPで提案された修正事項の分析は、このメモの次章を参照)。
●Right to claim compensation for indirect expropriation allows foreign investors to demand government payments for regulatory costs all firms operating in a country must meet. In the past under domestic and international law, governments’ obligation to compensate for expropriation applied to the physical taking of real property, for example when a government expropriated a house to make way for a highway. The leaked TPP text would provide investors with a right to demand compensation for “indirect” expropriation (Article 12.12), which can be and has been interpreted to mean regulations and other government actions that merely reduce the value of a foreign investment. Under the U.S. Constitution, compensation for “regulatory takings” has generally been held to apply only to regulations affecting real property. For example, the U.S. Supreme Court has indicated that personal property is unlikely to be the basis for a successful regulatory takings claim given that “in the case of personal property, by reason of the State’s traditionally high degree of control over commercial dealings, [the owner] ought to be aware of the possibility that new regulation might even render his property economically worthless.” Moreover, the indirect expropriation provision in investment agreements has been interpreted to require compensation based on the impact of the government measure on the value of an investment, regardless of whether there has actually been some appropriation of an asset by a government. This interpretation of indirect expropriation cannot be justified as reflecting the general practice of states, given that the dominant practice of nations is to provide for compensation only when the government has actually acquired an asset, not when the value of an asset has been adversely affected by regulatory measures. (For analysis of changes proposed for TPP relative to past pacts on expropriation, see the next section of this memo.)

●もっとも成功した投資家の補償要求に使われた条項が拡大する。過去の協定において、政府政策に対する投資家の異議申し立てを成功させた(そして論争のある)根拠は、投資家に対する最低待遇基準の保証、あるいは、それと密接に関連する「公正衡平な待遇」(FET)条項(12.6条)に違反するとの主張である。
これまで裁判機関はこれらの条項を非常に広く解釈してきた。米国の通商投資協定の下で、「勝利」とされている22件のうち、約75%(16件)はFET違反であると判断された(対照的に国家による待遇違反はわずか6件で、うち3件が収用違反、3件がパフォーマンス要求違反。複数の違反を指摘されたものが数件)。FET違反のなかには、慣習国際法の下で長く理解されてきたように、「正義の否定」に関わるものがある。しかし、いくつかの裁判機関は、政府の規制的行為に対して「合理的な期待」であった投資家の主張を、単に否定したとしてFET違反と判決を下した。たとえば、米国とエクアドルのBITの下でおこなわれたオキシデンタル対エクアドルの裁判である。合理的な期待要件とは「投資が行われてきた法的及びビジネス環境を変更しない、という責任が確かに存在する」ことを意味するという裁決が下された。TPPには、これらの極端な解釈を未然に防ぐものは何も含まれていない。その代わりに、漏えい資料には、最近の米国FTAに含まれている付属文書がある。その文書は、待遇最低基準の条項が慣習的国際法の下、適切な基準を反映させようとしたものであると述べている。この場合、慣習的国際法とは、「法的責任の意味から、国家により踏襲されている一般的で一貫した国家慣習」を通じてつくられたものである。このような遠まわしな文言は、問題をきちんと解決するものではない。これまでの投資家対国家の裁判では、「待遇の最低基準」の解釈を実質的な国家慣習に基づかず、むしろ、ほかの裁判機関が示した基準の説明を単純に引用している。それらの裁判機関は基本的に、強化される投資家保護という「進化」した基準をつくる慣習法の手法を使ってきたのだ。TPPでは、この重大な欠陥が改善されていない。投資家をつい投資家対国家間紛争処理による攻撃に誘うような不確実性と予測不能性が残されたままになっている。
●The provision used in most successful investor compensation demands would be extended. The most successful (and controversial) basis for investors’ challenges of government policies in past agreements is alleged violations of the guaranteed minimum standard of treatment for investors or the closely linked “fair and equitable treatment” (FET) provision (Article 12.6). These terms often have been given very broad interpretations by tribunals. Of the 22 known “wins” by investors under U.S. trade and investment agreements, nearly 75 percent (16) have found FET violations. (In contrast, only six have found national treatment violations, three have found expropriation violations, and three have found performance requirement violations. Some cases found violations of multiple rules.) While some of the FET violations involved “denials of justice” as that term has long been understood under customary international law, some tribunals have found FET violations for government regulatory actions that simply contradicted what investors’ argued were their “reasonable expectations.” For instance, in the Occidental v. Ecuador case under the U.S.-Ecuador BIT, a tribunal ruled that the reasonable expectations requirement means that “there is certainly an obligation not to alter the legal and business environment in which the investment has been made.” The TPP includes nothing to forestall these extreme interpretations.
Instead, the leaked text includes an annex contained in recent U.S. FTAs that states that the minimum standard of treatment provision is intended to reflect the relevant standard under customary international law, which is created through the “general and consistent practice of states followed by them from a sense of legal obligation.” This circular language does not fix the problem. Past investor-state tribunals have not based interpretations of the “minimum standard of treatment” on the actual practice of nations, but rather have simply cited characterizations of these standards by other tribunals, using essentially a common law methodology to create “evolving” standards of escalating investor protection. The TPP fails to remedy this severe flaw, leaving uncertainty and unpredictability that invites investors to launch investor-state attacks.


●国内外の企業に平等に適用する国内政策は、投資家のTPPの権利を侵害する可能性がある。TPP文書は、たとえ、その法律が表面上は中立的で、立法者が外国投資家に損害を与える意図がない場合でも、外国投資家自身のビジネス・モデルが原因で、その外国企業が法律遵守によりやや負担が増える可能性があれば、政府の行為(たとえば、新たな環境法の制定)が「内国民待遇」や「最恵国待遇」のルールに違反していると、投資家が訴えることを認めることになる。(12.4及び12.5条)。
●Domestic policies that apply equally to domestic and foreign firms can violate investors’ TPP rights. The TPP text would allow investors to claim that government actions (such as new environmental laws) violate “national treatment” or “most favored nation” rules, even when the laws are facially neutral and lawmakers did not intend to harm foreign investors . if, because of a foreign investor’s own business model, the foreign firm might end up experiencing a slightly higher burden in complying with the law (Article 12.4 and 12.5).

●環境、健康、労働そして消費者の保護政策を守るための一般的な例外が存在しない。通商協定(米国との二国間協定ではないが)のなかには、国家が環境、労働、消費者の保護を推進している場合、いわゆる「一般的例外」により、協定の実質的義務からの逸脱を許容しているものがある。漏えい資料では、そのようなセーフガードは含まれていないことが明らかになった。代わりに、上記に述べたような、最近の米国の協定に含まれていた収用に関する標準付属書類が含まれている。これには「公衆衛生、安全、環境、不動産価格の安定(たとえば、低所得世帯のために住宅事情を改善しようとする処置を通じたもの)など、正当な公共福祉の保護のために当事者(政府)が立案・施行した非差別的規制行為」が、ある状況のなかで間接的収用になりうる場合を明確に考慮する、という文言が含まれている。以下に述べるように、ほかの国はこのような付属文書に対して、別の文言を提案している。
●No general exception to safeguard environmental, health, labor and consumer protection policies. Some trade agreements (although not U.S. bilateral deals) allow deviations from the substantive obligations of the agreement through so-called “general exceptions” if a country is pursuing environmental, labor or consumer protection policies. The leaked TPP text reveals that such a safeguard is not included. Instead, the leaked TPP text includes the standard annex on expropriation, noted above, that has been included in recent past U.S. pacts. It includes language that explicitly allows for some circumstances when “non-discriminatory regulatory actions by a Party that are designed and applied to protect legitimate public welfare objectives, such as public health, safety, the environment, and real estate price stabilization (through, for example, measures to improve the housing conditions for low-income households)” can constitute indirect expropriations in some circumstances.6 As described below, other countries have proposed alternative language for such an annex.

NAFTAモデルと比較して、新しいもの、異なるもの、より悪くなっているもの
過去、公益のための法律に対する一連の裁判外の申し立てにつながった条項を一言一句繰り返していることに加え、漏えいされた投資に関する資料では、次のようなことが明らかになっている。
What’s new, different or worse relative to the NAFTA model:
In addition to replicating word-for-word terms that have led to a series of extrajudicial attacks on public interest laws in the past, the leaked TPP investment text reveals that:


●とりわけ米国の交渉者は、特別に極端なルールを押し付けている。たとえば、米国の交渉担当者だけが、署名政府との調達契約、政府に管理されている土地の天然資源の使用許可契約、公益事業運営の契約に関する紛争について、外国の投資家に国内の投資家よりもより手厚い権利を与えようと突き進んでいる(12.2条と12.18条(1)(a)(i)(B-C))。
また米国だけが、国内の企業が国内法や同種の紛争を持ち込むのと同じ法廷を使用するよう外国企業に求めるのではなく、外国企業と政府間のこのような問題の紛争は、むしろ投資対国家間紛争処の裁判機関で解決されることを容認する道を追求している。米国を除くすべての国は、紛争に関する協議の要求が正式に通知されてから6か月後に、初めて特別な投資家対国家の制度の下で、申し立てを開始することを望んでいる。米国は、異議申し立ての開始期限を、請求(12.18.1条)を引き起こした政府の行為の6か月後にしたい考えで、投資家の異議申し立てが矢継ぎ早にもたらされることになる。
●U.S. negotiators in particular are pushing especially extreme rules. For example, U.S.
negotiators alone are pushing for foreign investors to have greater rights than domestic investors with respect to disputes relating to procurement contracts with the signatory governments, contracts for natural resource concessions on land controlled by the national government, and contracts to operate utilities (See Articles 12.2 and 12.18(1)(a)(i)(B-C)). 

 The U.S. alone seeks to allow disputes over such matters between foreign firms and governments to be resolved in investor-state tribunals rather than requiring foreign firms to use the same domestic laws and courts to which domestic firms would bring such disputes. All countries except the United States want initiation of a case under the extraordinary investor-state system to be possible only six months after formal notice of request for consultations on the dispute. The U.S. seeks a start date for such challenges six months after the government action giving rise to the claim (Article 12.18.1), inviting a swarm of rapid investor challenges.

●オーストラリアのみが、論争のある外国投資家の裁判機関には従わないだろうと述べた。ほかに私的な投資家対国家の実施体制に従うことには反対している国はない。このことは、現在、米国とFTAを結んでいないTPP交渉国のニュージーランド、マレーシア、ブルネイ、ベトナムに新たな責任を負わせることになるだろう。
●Australia alone has indicated that it will not be subjected to the jurisdiction of controversial foreign investor tribunals (See footnote 20). No other country has listed an objection to being subject to the private investor-state corporate enforcement regime. This would impose new obligations for New Zealand, Malaysia, Brunei and Vietnam . the countries involved in TPP negotiations that do not now have U.S. FTAs.

●数カ国が、投機的な金融取引やその他を規制する国家の権能を守る新たな例外を提案している。しかし、米国はこれらの提案を支持していない。自由取引義務の下で投資家の異議申し立てから社会保障制度を部分的に除外する、という防衛措置を提案している国も複数ある。
●Several countries have proposed new exceptions to safeguard countries’ ability to regulate speculative financial transactions and more, but the United States has not supported these proposals. Several countries are proposing a defense measure that would partially exempt social security systems from investor challenges under the free transfers obligations (See Articles 12.5, 12.11.4(f), and XX.3 (on final pages), Article 12.5 and Annex 12-I).

●政府政策の軽微な変更が、賠償を伴う間接的収用になりうるという投資家の請求を制限するために策定され、これまでの米国FTAに含まれていた説明が削除されている。ほとんどの米国FTAには、投資家が補償を受けられるようないわゆる「間接的収用」が生じたかどうかは、政府の行為の特徴や経済的影響、及びその行為が投資家の期待を妨げたかどうかによることを明言した付属書類が含まれている。上述のように、韓国FTAではその脚注で「規制が変更しないだろうという投資家の期待は、規制の緩い分野よりも、厳しい分野において合理性に欠ける可能性がある」という重要な説明が含まれていたが、これは削除されている。
●A clarification included in past U.S. FTAs designed to limit investors’ claims that mere changes to a government policy can constitute a compensable indirect expropriation is omitted. Most U.S. FTAs include an annex clarifying that whether a so-called “indirect expropriation” has occurred for which an investor can obtain compensation depends on the character and economic impact of the government action, and whether the action interferes with investors’ expectations. As noted above, the Korea FTA had included an important clarification in a footnote that an “investor’s expectations that regulations will not change are less likely to be reasonable in a heavily regulated sector than in a less heavily regulated sector.” This is omitted.

●いくつかの国は紛争が国の債務や国の債務再建に関する場合、投資条項の全項目が完全に適用されるわけではないことを確約する条項を求めている(12.2条(cにおける投資の定義)。
●Several countries have sought provisions to ensure that disputes related to sovereign debt and sovereign debt restructuring are not subject to the full range of investment chapter disciplines (See Article 12.2 (Definition of Investment at c), footnote 2 and Annex 12-K).

●米国は、他国が提案し、これまでの米国FTAにも含まれている連邦主義的保護に賛成していない。漏えい資料と過去の米国FTAにおける義務のなかに「内国民待遇」があり、外国投資家が国内投資家と同等の待遇を受けることを要求している。これまでの米国FTAでは、連邦法に準ずる法(訳注:州、郡など自治体の法規)として、外国企業に対する待遇は連邦に準ずる自治体が国内企業を待遇するのと同様程度、優遇的に扱うことを意味すると規定した。言葉を変えれば、州や自治体の法は、単に別の州法、自治体法、国の法律よりも優遇的待遇を提供していないという理由で、「内国民待遇」基準に違反していることにはならないことになる。TPPにこの条項を含めることを支持しているTPP国もあるが、米国は支持していない(12.4.3条参照)。
●The U.S. has not agreed to federalism protections proposed by other countries and included in past U.S. FTAs. Among the obligations in the leaked TPP text and in past U.S. FTAs is “National Treatment,” which requires that foreign investors are treated the same as domestic investors. Past U.S. FTAs have specified that, with respect to sub-federal laws, equal treatment for foreign firms means that they must be treated as favorably as the subfederal entity would treat a domestic firm. In other words, a state or provincial law would not be in violation of the National Treatment standard simply because it provides less favorable treatment than, for instance, another state or province’s laws or the national law. While some TPP countries have supported inclusion of this provision in TPP, the U.S. has not done so (See Article 12.4.3).

●投資家が政府の行為により「投資家や投資に損失や損害が生じた」ことを示せる場合に限り、特別の投資家対国家間の紛争処理システムを発動させることができるように提案している国もあるが、米国を含む複数の国は支持していない(12.7.1条)。
この文言が、実質的な経済的損失を証明できないような政策の廃止を狙って政府に圧力をかける安易な請求などを、うまく締め出すことができるかどうかは疑問である。しかし、この文言が取り組もうとした根本的問題はたいへん現実的である。補償の請求を開始するために、投資家が満たすべきセクションB(投資家対国家間紛争処理システムを記載)の基準は、最低限のものである。裁判機関の民間の法律家は時給が高額であり、通常、判決にかかわらず、政府と投資家が費用を折半しなければならないことを考えれば、訴訟や裁判費用の支払いを見込んだだけでも、政府の措置が抑制されてしまうことになる。
●Some parties have proposed that the extraordinary investor-state enforcement system can only be triggered if an investor can show that a government action “causes loss or damage to an investor or its investment,” but this has not been supported by the United States or several other countries (Article 12.17.1). 
 Whether this language would successfully foreclose frivolous investor claims, for instance claims aimed at pressuring a government to eliminate a policy that cannot be shown to actually cause economic damage to an investor, is an open question. However, the underlying problem that the language seems designed to address is very real. The standards an investor must meet in Section B (which describes the investor-state enforcement system) to initiate a demand for compensation are minimal. Given the tribunals’ private sector lawyers bill by the hour at high rates and the government and the investor generally must split these costs regardless of the outcome of a case, the mere filing of a case and the related prospect of having to pay the tribunal costs have a chilling effect on government actions.

●投資家対国家間紛争処理(訴訟)に着手する前に、投資家に和解を促したり、国内行政を見直しさせることを求めるあらゆる斬新な「消尽」要件を入れることを、複数の国が推進している(12.17条)。米国は、国際法の基本原則である、いわゆるこうした手段消尽要件の権限強化を支持していない。ほとんどの請求が米国市民から外国政府に対するものであるという観点からも、米国はこのような政策を取っているともいえる。
●Several TPP countries are pushing for various novel “exhaustion” requirements to require investors to pursue mediation or domestic administrative review before launching an investor-state case (Article 12.17). The U.S. is not supporting the stronger versions of these so-called exhaustion requirements, which is a fundamental principle of international law. It is also U.S. policy with regard to most claims by U.S. citizens against foreign governments.

●TPPの数カ国は、米国の収用に関する標準的付属文書にかえて、収用請求を制限する、完全に異なる付属文書(付属文書12-D)を推進している。
この代替付属文書は、改善されているもののまだ問題が残っている。この文書では「政府による投資家資産の没収が深刻か、または無期限である場合、また公共の目的と釣りあわない場合」にのみ間接的収用が生じると記述されている。さらに、その措置が差別的だった場合、または投資家に対して国が事前に拘束力のある文書(たとえば契約や認可を通じて)による約束を反故にした場合に発生する可能性がとくに高い。しかしながら、ある国は、単に「非差別的規制行為、つまり、健康、安全、環境など正当な公共的利益に資するために、策定、適用された行為は、間接的収用にあたらない」とする、より強い文言を提案している。米国は、公共の利益に対してより明確且つ断定的な保護を支持しているとは思われない。
●Some TPP parties are pushing for a wholly different annex to limit expropriation claims (Annex 12-D) to replace the standard U.S. expropriation annex. 
 This alternative annex is an improvement, but still problematic. It says that an indirect expropriation only occurs when “the state’s deprivation of the investor’s property [is] either severe or for an indefinite period; and … disproportionate to the public purpose”, and is especially likely when the measure is discriminatory or breaches a state’s prior binding written commitment to the investor (such as through a contract or license). However, one country is proposing stronger language that would state simply that “non-discriminatory regulatory actions … that are designed and applied to achieve legitimate public welfare objectives, such as the protection of public health, safety and the environment do not constitute indirect expropriation.” The U.S. does not appear to be supporting the much clearer and categorical protection for the public interest.

●消極的な環境関連の文言:このTPPは、これまでの米国FTAにみられた利益と損失を自ら相殺する「投資と環境」の文言が含まれている。その文言は次のとおり。
「この章のなかに、国内の投資活動が環境保全を意識した方法で確実に行われるために適切だと考えられる、あるいはこの章と合致している措置を妨げるものはない」。しかし、この斜体の部分が明らかにするように、これは、この章の実質的義務に違反しないための政府の行為に対する単なる防御にしかなっておらず、その役割は弱い。しかしある国は、この文書に次のように読める追加の一節を提案している。「当事国は、健康、安全、環境的措置の緩和によって投資を促進させることは不適切だと認識している。したがって当事国は、投資家の投資部門における設立、取得、拡大、維持を奨励するために、こうした措置の放棄または制限、もしくは放棄または制限の提案を行うべきでない」というものだ。米国は、この積極的な文言(勧告的ではあるが)を支持していない模様である(12.15条)。
●Weak environmental language: The TPP includes the self-cancelling “Investment and
Environment” language of past U.S. FTAs that states that “Nothing in this Chapter shall be construed to prevent a Party from adopting, maintaining or enforcing any measure otherwise consistent with this Chapter that it considers appropriate to ensure that investment activity in its territory is undertaken in a manner sensitive to environmental” concerns. However, as the italicized portion makes clear, this is only a defense against government actions that do not violate the chapter’s substantive obligations, so it’s not much of a defense. One country, however, is proposing an additional paragraph to this text that reads: “The Parties recognise that it is inappropriate to encourage investment by relaxing its health, safety or environmental measures. Accordingly, a Party should not waive or otherwise derogate from or offer to waive or otherwise derogate from, such measures as an encouragement for the establishment, acquisition, expansion, or retention in its territory of an investment of an investor.” It appears that the U.S. is not supporting this positive (albeit hortatory) language (See Article 12.15).

.
●投資家とはだれか?これまでのFTAのように「当事国の投資家」の定義は、投資を行っているか、「投資を試みて」いる当事国の投資家に限定される。過去のFTAと異なり、「投資の試み」の分岐点は、「ビジネスを始めるために資源や資本を送り込んでいる、あるいは認可や免許を申請しているといった具体的な行動、あるいは投資行動をとったとき」と定義されている。これは、保護の対象となる投資家の最低基準であり、この要件にすら合致していない投資家が、過去のFTAの下で保護されていたかもしれないことを考えると衝撃である。
●Who is an investor? Like past FTAs, the definition of “investor of a Party” is limited to those investors that have made or are “attempting to make” an investment. Unlike past FTAs, the “attempts to make” threshold is defined as when “that investor has taken concrete actions or actions to make an investment, such as channeling resources or capital in order to set up a business, or applying for permits or licenses.” This truly is the bare minimum of what should constitute a protected investor, and it is shocking that an investor that didn’t meet that threshold might have been protected under past FTAs.

●複数の当事国は、企業の社会的責任の奨励を勧告する新たな項目を提案している。米国は明らかに、この勧告的文言ですら支持していない(12.2条)。
●Some TPP parties are proposing a new article hat makes a hortatory reference to
encouraging corporate social responsibility. The U.S. is apparently not supporting even this hortatory language (Article 12.15 bis).

2012年6月19日火曜日

<動画UP!>街頭リレートークで“ STOP TPP !!”@有楽町イトシア前


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18日有楽町イトシア前で、TPPへの正式な参加表明を阻止するための街頭アピールを開催しました。

この街頭アピールは6月1日から始まった「STOP TPP!!6月緊急アクション」の一環で、TPPへの正式な参加表明を阻止する行動です。15日には内閣官房にて野田佳彦首相宛てに「TPPへの参加をしないことを求める要請書」を提出しました。

報道によると、野田佳彦首相は18、19日の主要20カ国首脳会議(G20サミット)では、TPP交渉への参加を表明しない方針を取ったと伝えられています。引き続き、政府の動きを監視するとともに、市民アクションを展開していきたいと思います。

以下は当日配布したチラシです。6月21日は異常な契約─TPPの仮面を剥ぐ』(農文協)の著者ジェーン・ケルシーの来日講演です。要予約ですので早めの申込を!

2012年6月15日金曜日

野田首相に「TPPへの参加をしないことを求める要請書」を提出しました!


本日朝、「STOP TPP!! 市民アクション(以下、市民アクション)」は内閣官房にて野田佳彦首相宛てに下記のとおり「TPPへの参加をしないことを求める要請書」を提出しました(内閣官房TPP担当者へ)。同時に、農林水産省、外務省、経済産業省、厚生労働省、国土交通省の関係省庁の大臣宛てにも同内容の要請書を提出しました。

 また、約1時間ほど話し合いの場を持ち、市民アクションの説明、各出席団体の紹介、申し入れ書の説明の後、意見交換(主に市民アクション側の要望、懸念とそれに対する政府側の見解)を行いました。



TPPへの参加は多くの市民にとってきわめて不透明であり、また懸念される点も多々あります。私たちは労働組合、生協、農業団体、消費者団体、NGO・NPOなど市民社会の当事者として、改めてTPPへの参加反対を求める内容です。

みなさまのブログやツイッターなどで伝えていただければと思います。また併せて、6月18日(月)には有楽町イトシア前での街頭宣伝、21日(木)にはジェーン・ケルシーさん来日記念シンポジウムを開催いたしますので、ぜひ事前の告知や当日の参加をお願いします!

(以下、本日提出の要請文)
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内閣総理大臣 野田佳彦 様

TPPへ参加しないことを求める要請

伝えられるところによれば、野田首相は、日本経団連の総会でTPP(環太平洋連携協定)への正式参加表明を6月中に行なうことを明言し、これに応えるかのように日本経団連が、6月18日~19日開催のG20の際に参加表明をするよう提言しています。

しかし、政府は、市民や自治体、団体からの反対や懸念に対して、十分な説明をしていません。例えば、TPP参加は政府の食料・農業・農村基本計画と矛盾するという指摘に対して「両立をめざす」と繰り返すばかりで、説得力ある根拠を示し得ていません。また、いわゆる事前協議の中で、自動車に関しては事実上の交渉に及んでいると新聞報道が指摘しているにもかかわらず、これについても政府は、「アメリカが何を日本に求めているか情報収集をしているだけ」と内容を知らせていません。また、これまでもアメリカが日本に対して非関税障壁として再三に亘って「改善」を求めてきている事項について、「現在の9カ国協議では議題にあがっていないと承知している」と説明し、「日本が参加すればこれらのことが持ち出される可能性は否定しない」といいながら、それらの事項に関する政府の態度を明らかにしていません。

TPP交渉に入れば、その内容は秘密にされることもすでに明らかになっており、これでは、交渉参加の判断をする入口においても、また交渉そのものについても、主権者たる国民も、その代表たる国会議員も知り得ないまま交渉が進むことになります。「交渉ごとだから秘密はあり得る」と政府関係者は説明していますが、多国籍大企業は利害関係者として情報を共有しうる立場にありながら、国民は蚊帳の外に置かれています。

すでに内閣官房が行なった業界団体のヒアリング調査でもTPP参加については賛否が分かれ、特に農業、漁業、消費者団体、医師会など私たちの暮らしの根幹を支える分野の業界からは、強い懸念が示されています。また与野党内でも意見が分かれ、4月24日には約300名の国会議員がTPP参加に反対する旨の緊急署名に名を連ねています。一般市民の間でも「情報がないので判断できない」という声が多く、野田首相のいう「国民的な議論の末に参加を決定する」という段階では決してありません。

「国民の利益に叶うようにする」とは、先に開催された政府と市民の意見交換会で内閣府政務官が発言されたことですが、これまでの不十分な情報によってでさえ、TPPが国内外の人々の暮らしに悪影響をもたらすことは明らかになっています。TPP交渉の持つ密室性という点から考えると、今後も十分な情報が提供され、説明がなされる保障もありません。

これらのことから、私たちは、排外主義でない「TPP反対」を一致点とする市民団体・消費者団体、労働組合、NGO・NPOのネットワークとして、G20に際しての参加表明はもちろんのこと、TPPへの参加そのものに反対します。

以上、要請します。

STOP TPP!! 市民アクション

【参加団体】(五十音順、6月6日現在37団体)

アジア太平洋資料センター(PARC)
アジア農民交流センター(AFEC)
ATTAC Japan(首都圏)
APLA(Alternative People’s Linkage in Asia:あぷら)
遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーン
エコ・コミュニケーションセンター(ECOM)
置賜百姓交流会
沖縄意見広告運動
国民の食糧と健康を守る運動全国連絡会(全国食健連)
協同センター・労働情報
コモンズ政策研究機構
首都圏青年ユニオン
主婦連合会
新日本婦人の会
StopTPP
生活クラブ事業連合生活協同組合連合会(生活クラブ連合会)
生活クラブ共済事業連合生活協同組合連合会(生活クラブ共済連)
全国労働組合総連合(全労連)
全日本建設運輸連帯労働組合(連帯ユニオン)
全日本農民組合連合会(全日農)
全日本民主医療機関連合会(全日本民医連)
大地を守る会
脱WTO/FTA草の根キャンペーン
地球的課題の実験村
TPPって何?
TPPに反対する人々の運動
東都生活協同組合(東都生協)
日本医療労働組合連合会(医労連)
日本国際ボランティアセンター(JVC)
日本消費者連盟(日消連)
農民運動全国連合会(農民連)
パルシステム生活協同組合連合会
ピープルズ・プラン研究所(PP研)
フォーラム平和・人権・環境
Project99%
北海道農民連盟(道農連)
NPO法人AMネット
食の安全・監視市民委員会
連帯ユニオン関西地区生コン支部

【賛同団体】(五十音順、6月1日現在2団体)

にいがた有機農業推進ネットワーク
上越有機農業研究会

<事務局>
STOP TPP!! 市民アクション
〒101-0063 東京都千代田区神田淡路町1-7-11東洋ビル3F
アジア太平洋資料センター(PARC) 気付
TEL.03-5209-3455 FAX.03-5209-3453
E-mail: office@parc-jp.org
http://stoptppavtion.blogspot.jp/
担当:内田聖子

2012年6月14日木曜日

【6/18有楽町】街頭リレートークで“ STOP TPP !!”

【詳細決定!!】

G20でのTPP参加表明にSTOP!!  
6.18 STOP TPP!!
市民と国会議員の街頭リレートーク@有楽町イトシア前

野田首相は、日本経団連総会でTPP(環太平洋戦略的連携協定)への正式参加表明を6月中に行うことを明言し、これに応えるかのように日本経団連は6月18日-19日にメキシコで開催されるG20にて「TPPへの参加表明」をするよう提言しています。

しかし政府は、TPP参加した後に懸念される様々な点について、説得力のある根拠を示し得ていません。TPP交渉に入れば、その内容は秘密にされることもすでに明らかになっており、これでは、交渉参加の判断をする入口においても、また交渉そのものについても、主権者も、その代表たる国会議員も知り得ないまま交渉が進むことになります。

市民の声や多くの業界団体、組織からの声を無視し、国際会議の日程に合わせてTPP参加が決められてしまうのであれば、それは主権者への裏切りであり、民主主義の危機です。
私たち「STOP TPP!!市民アクション」は、「排外主義でないTPP反対」を一致点とする市民団体・消費者団体、労働組合、NGO・NPOのネットワークとして、6月中「STOP TPP!!6月緊急アクション」を実施しています。その一環として、まさにG20直前の6月18日、TPPへの正式な参加表明を阻止するため、下記のとおり街頭アピールを開催します。

当日は各党から国会議員も招き、アピールしていただく他、「STOP TPP!!市民アクション」参加団体等のアピールも予定。消費税増税・原発再稼働とともに、TPPも重大な局面にあります。多くの方からのご参加をお待ちしています!

日時:6月18日(月)18:00~19:00(予定)
場所:有楽町「イトシア」前
http://www.itocia.jp/access/index.html

内容(予定):国会議員によるアピール
「STOP TPP!! 市民アクション」参加団体のアピール

主催:STOP TPP!! 市民アクション   
〒101-0063 東京都千代田区神田淡路町1-7-11東洋ビル3F
アジア太平洋資料センター(PARC) 気付
TEL.03-5209-3455 FAX.03-5209-3453 メールは、muramachitpp@gmail.com まで。
http://stoptppaction.blogspot.jp/ Twitter: @StopTPPaction
★STOP TPP!! TV も放送中! http://stoptpptv.blogspot.jp/

2012年6月13日水曜日

【要予約!6/21日比谷】ジェーン・ケルシーさん来日記念 講演!

【詳細決定!!】

ジェーン・ケルシーさん来日記念 講演&シンポジウム  
私たちの未来は私たちが創る
地域で、世界で、STOP TPP!!

TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)への参加に関して、国内では与野党内でも、市民の間でも賛否それぞれの意見があります。農業・漁業、医療、食の安全、医薬品、地域経済など、私たちの暮らしの隅々にまで影響を及ぼすTPP。なによりも、交渉過程や日本政府の対応について説明や議論が不十分であるため、一般市民は「TPPって何?」「判断できない」という状態です。野田首相が2011年11月のAPECにて発言した「国民的議論の末に参加を決定する」という段階には到底ありません。

そんな中、6月18~19日に行なわれるG20が新たな「参加表明Xデー」ではないかとささやかれています。市民社会からの多様な声を無視し、じゅうぶんな議論もないままに、国際会議の日程に沿ってTPP参加が決められてしまうのであれば、それは主権者への裏切りであり、民主主義の危機に他なりません。

私たち「STOP TPP!! 市民アクション」は、「STOP TPP!! 6月緊急アクション」の一環として、『異常な契約─TPPの仮面を剥ぐ』等の著者として日本でも知られるニュージーランドのジェーン・ケルシーさんを招き講演会とシンポジウムを開催します。「TPPって何?」「私たちの暮らしはどう変わるの?」と思っている方はもちろん、「自分も活動に参加しアクションしてみたい」という方もぜひご参加ください!

日時:2012年6月21日(木)18:30~21:00(開場18:10)
会場:日比谷図書文化館 B1F 大ホール
千代田区日比谷公園1番4号(旧・都立日比谷図書館)
http://hibiyal.jp/hibiya/access.html

プログラム(予定)
【第1部】講演
「TPP交渉の現在と各国の思惑を読み解く」
ジェーン・ケルシーさん(ニュージーランド・オークランド大教授)
「米国の対アジア世界戦略とは?」
●田代洋一さん(大妻女子大学教授)

<ジェーン・ケルシーさん>
ニュージーランド・オークランド大学教授。法律・政治、国際的経済規制が専門。
新自由主義的なグローバル経済がも たらす負の側面へ警鐘を鳴らす。特に自由貿易定に着目。アジア、南太平洋そして世界の研究者、NGO、労働組合と連 携し、国際連帯運動に大きく寄与している。主書『異常な契約─TPPの仮面を剥ぐ』(農文協)。

<田代洋一さん>
1943 年千葉県生まれ。大妻女子大学社会情報学部教授。1966 年、東京教育大学文学部卒、農水省入省。1975 年横浜 国立大学経済学部助教授。同経済学部⻑等を経て、2008 年度より現職。専門は農業政策、地域経済論。著書に『TPP反対の大義』(共著・農文協編)、『反TPPの農業再建論』(筑波書房)等多数。

【第2部】パネルディスカッション
「地域で、世界で、STOP TPP!!をどう進めるか」
●ジェーン・ケルシーさん(ニュージーランド・オークランド大教授)
●田代洋一さん(大妻女子大学教授)
●石川 徹さん(医師・健康文化会理事長/東京民医連会長/全日本民医連副会長)
●小田川義和さん(全労連 事務局長)
●纐纈美千世さん(日本消費者連盟事務局・遺伝子組み換え問題担当)
●野崎和夫さん(「TPPから食と暮らし・いのちを守るネットワーク宮城」/
宮城県生協連合会専務)

資料代:800円(逐次通訳あり) ※予約優先(定員200名)

主催:STOP TPP!! 市民アクション

お問合せ・お申込み
STOP TPP!! 市民アクション
〒101-0063 東京都千代田区神田淡路町1-7-11東洋ビル3F
アジア太平洋資料センター(PARC) 気付
TEL:03-5209-3455/FAX:03-5209-3453
メールは、muramachitpp@gmail.com まで。
HP:http://www.parc-jp.org/
Twitter:http://twitter.com/parc_jp
http://twitter.com/stopTPPaction

★STOP TPP!! TV も放送中! http://stoptpptv.blogspot.jp/

●主催:STOP TPP!! 市民アクションとは?
2012年4月、「排外主義でないTPP反対」を共有する市民団体、生協、労働組合、NGO/NPO等からなる、かつてない広がりをもったネットワーク(6月時点で約40団体)。4月25日の「STOP TPP!! 1万人キャンドル集会」を国民会議等との団体と共催。2012年6月には「STOP TPP!! 6月緊急アクション」を展開中。賛同団体・参加団体を随時募集しています。

★実行委員会団体・賛同団体一覧★
(50音順、6月6日現在37団体)
アジア太平洋資料センター(PARC)
アジア農民交流センター(AFEC)
ATTAC Japan(首都圏)
APLA(Alternative People’s Linkage in Asia) / あぷら
遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーン
エコ・コミュニケーションセンター(ECOM)
置賜百姓交流会
沖縄意見広告運動
国民の食糧と健康を守る運動全国連絡会(全国食健連)
協同センター・労働情報
コモンズ政策研究機構
首都圏青年ユニオン
主婦連合会
新日本婦人の会
StopTPP
生活クラブ事業連合生活協同組合連合会(生活クラブ連合会)
生活クラブ共済事業連合生活協同組合連合会(生活クラブ共済連)
全国労働組合総連合(全労連)
全日本建設運輸連帯労働組合(連帯ユニオン)
全日本農民組合連合会(全日農)
全日本民主医療機関連合会(全日本民医連)
大地を守る会
脱WTO/FTA草の根キャンペーン
地球的課題の実験村
TPPって何?
TPPに反対する人々の運動
東都生活協同組合(東都生協)
日本医療労働組合連合会(医労連)
日本国際ボランティアセンター(JVC)
日本消費者連盟(日消連)
農民運動全国連合会(農民連)
パルシステム生活協同組合連合会
ピープルズ・プラン研究所(PP研)
フォーラム平和・人権・環境
Project99%
北海道農民連盟(道農連)
NPO法人AMネット
食の安全・監視市民委員会
連帯ユニオン関西地区生コン支部
【賛同団体】(五十音順、6月14日現在2団体)
にいがた有機農業推進ネットワーク
日本有機農業研究会
上越有機農業研究会

2012年6月12日火曜日

つながろう!TPPについて語ろう!連続アクションスケジュールを一挙公開!

「STOP TPP!! 市民アクション」参加団体が、次々とイベント・連続講座などを実施。コンテンツは随時アップしていきます!(6月14日更新・終了したイベント一覧はページ後半に掲載しています)

【6月緊急アクション・スケジュール一覧】

 トーク(講演会等) ムービー(映像上映)
日程 イベント 会場/主催
6/23 「6.23国民大集会」実行委員会
6/24
 ★ TPPでどうなる?!
地域の食と農、医療・・・(チラシ
荒砥地区公民館ホール
金子勝講演会つづきの会(問合せ先:0238-85-5675)





★ ☆ ★ ☆ ★



【6月緊急アクション・ <終了>したスケジュール一覧】
 トーク(講演会等) ムービー(映像上映)
日程 イベント 会場/主催
6/1
 <終了> 総会講演&上映会
「知ってますか?TPPの大間違い」(チラシ
飯田橋セントラルプラザ
遺伝子組み換えいらない!キャンペーン
6/1
 〜5
 <終了>TPP映画祭
~未来について、映画を通して一緒に考えよう、わたしたちの暮らし~
アップリンク(渋谷)
6/2 東京労働会館ラパスホール
郵産労郵政産業労働組合
6/2 京都ひとまち交流館
6・2 色平哲郎さんTPP講演会@京都実行委員会
6/3 兵庫県保険医協会
6/6 主婦連合会
6/6 千木良公民館別館
相模湖里山暮らしの会ちーむゴエモン
6/6 STOP TPP!! 市民アクション
6/8 STOP TPP!! 市民アクション
6/9 大阪国際交流センター
小ホール
市民と政府のTPP意見交換会
6/11 TPPに反対する市民ネットワーク
6/13
<終了>TPPと憲法
国民の生存権、国の主権を危うくするTPP協定を考える(チラシ
エルソーラ仙台(アエル28階)
宮城県食健連(問い合わせ→022-268-8041)
6/14 STOP TPP!! 市民アクション
6/14 レイバーネットTV
6/15
<終了>基地も原発もいらない!なくそう!
日米安保 沖縄と日本の未来への進路を語ろう!
チラシ
総評会館2階
第三期沖縄広告運動
6/15 京田辺CIKビル303会議室コープ自然派京都☆TPP実行委員会
6/16
<終了>TPPと日本の進路
チラシ
すずの音ホール(松川村役場南)長野県安曇地域食健連
6/17 明治大学
アカデミーコモン
309B/
日本消費者連盟
6/17
<終了>TPP交渉参加阻止
6・17鶴岡・田川決起集会
チラシ
鶴岡駅前マリカ広場/
田川食健連
6/18 STOP TPP!!
市民アクション
 6/18
 〜19
◆ G20 StopTPP !!  ◆
6/20
<終了>フード・インクから考えるこれからの食(チラシ
JA水戸本店
生活協同組合パルシステム茨城
6/21 STOP TPP!! 市民アクション